一五一会

名古屋のライバル局出身の平岡敏治氏(現ウェブ・ソーシャルメディアプランナー/ライター)が、CBCの制作番組を見て思ったことを自由に書き、約20年前の採用試験において彼を書類選考で落としたCBCに対して、ある種の御礼をするコラムである。

<コラム>甥っ子ラブライバーのお年玉を倍にしてみたら沼津の活性化につながった

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<コラム>甥っ子ラブライバーのお年玉を倍にしてみたら沼津の活性化につながった
【コラム:ナゴヤ東新町 一五一会】

“進化系モグラ女子”なる皆様が、14日深夜に名古屋のCBCテレビで放送されていた『本能Z』に出演していた。

どうやらモデルとグラビアの仕事を両方しながら、それ以外の顔も持つ女性のカテゴリらしい。

そのうちのお一人・松川菜々花さんの別の顔は“元アイドル”。

番組で紹介されていた彼女のお仕事の一幕は、グラビアを掲載している雑誌『週刊プレイボーイ』運営の『週プレ酒場』で、参加費を支払ったファンとお酒で乾杯し、ファンと1分間ずつ二人きりのフリータイムで手を握りながらお話をし、そこで別料金でチェキを一緒に撮るというものだった。

松川さんたちのような“出る側の皆様”を活用したビジネスモデルは高付加価値化の方向で激動の時代を迎えており、彼女たちはそんな環境の変化に何とか適応していくことで、自らのキャリアアップを図ろうとしているのだろう。

“進化系”とは上手いこと言ったものである。

同じく『本能Z』に出演していた岡田紗佳さんはモグラ女子であり、プロ雀士でもあるというなかなかのインパクト。

しかし、自宅を見れば分かる、さらにもう一つの顔があるというのだ。

ショーケースの中に所狭しと居並ぶ女性キャラのフィギュアに、壁にぎっしりと貼られたポスター……。

架空のスクールアイドルを描く漫画やアニメ、その声優さんによるユニットなどを渾然一体的に展開するプロジェクト『ラブライブ!』のファン、通称・ラブライバーだったのである。

俳優さんから政治家まで、ラブライバーを自任する方は男女問わず本当に増えた。

「ホギャー!ンギャー!!」

約20年前、姉に第一子である男の子が生まれた。

私からすれば初の甥っ子。父親が夭逝して以降、生物学的に最も近い男子が世に現れたことになる。

並んで寝かされた同期の新生児たちとともに泣き叫び続ける甥っ子。初めて出会ったため10分くらい食い入るように見つめ続けてその場をあとにしたのだが、後から聞いたら甥っ子は私が見ていた赤ちゃんの隣のやつだった。まぁ、さして差はない。

その後ベビーカーへの乗車を頑なに拒み、自分で動けるわいと高速ハイハイを身につけたかと思えば、すぐ小学校に入学。声変わりしてもグレることはなく、公立なのに有り得ないほど授業時間の長い高校に進学した。

私の身長と同じくらいになったあたりで、自分が着なくなった割りと上等な服をあげるなどして、姉から「ついに息子から彼女を紹介されたわー」と聞くことを楽しみにしていた。

だが、その日が来る前に甥っ子が姉に紹介したのは、何らかの人形だった。

大学に進学した彼は、立派なラブライバーへと進化を遂げていたのである。

地元の愛知はもちろん、彼が推しているという声優・伊波杏樹さんのもとへ、西へ東へと参じていく。甥っ子はそのためだけにと言っていいレベルで日夜アルバイトに励みながら、次のイベントが来る日を待ち望むという生活を現在送っている。

そんな大人気の声優さんの話を聞いたり、『本能Z』で紹介されていた週プレ酒場でのモグラ女子さんのご活躍を垣間見たりすると、才能を持った女性をめぐるビジネスの活況は本当に凄まじいなぁと震える。

何と言っても、そこに集う男女諸君が総じて“喜んでお金を使う”というスタイルなのがすごい。

傍から見ていると、そのモノの価値は永遠に謎。

しかし“コト”ベースで考えてみると、また違った価値が見えてくる。

つい先日の甥っ子の動きで言えば、千葉・幕張で行われるイベントに討ち入るために、地元・愛知のラブライバー仲間とともに在来線を乗り継ぎ、静岡・沼津にあるという聖地を巡礼しつつ、半日がかりで行軍していた。

志を同じくする者と夢中な時間を過ごす。例え、抑えた交通費が謎のモノに消えようとも、青春の1ページとしてはなかなかである。

生物学的に最も近いラブライバー。

私は今年の正月、彼をお年玉の倍増という形で後方支援した。

来年さらに倍に出来るかどうかは、CBCテレビの私に対する発注しだいとなる。

平岡敏治(ウェブ・ソーシャルメディアプランナー/ライター)(14日03:05)

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