一五一会

名古屋のライバル局出身の平岡敏治氏(現ウェブ・ソーシャルメディアプランナー/ライター)が、CBCの制作番組を見て思ったことを自由に書き、約20年前の採用試験において彼を書類選考で落としたCBCに対して、ある種の御礼をするコラムである。

<コラム>「授業ですよ授業!」今田東野思わずフォロー エステ専門学校の潜入中継が色々ギリギリ

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<コラム>「授業ですよ授業!」今田東野思わずフォロー エステ専門学校の潜入中継が色々ギリギリ
【コラム:ナゴヤ東新町 一五一会】

 すぐ上にある当コラムのシリーズタイトルは名古屋の繁華街・栄の極東、東新町エリアに本社を置く2つの民放テレビ局にちなんでいる。

「一」が私の古巣である東海テレビ(フジテレビ系)、「五」が私を落としたCBCテレビ(TBS系)である。なお、中区・栄の真ん中に近い方にある東海テレビは東区で、そこより東にあるCBCテレビが中区だ。

 この東新町エリアは平日のランチタイムになると、2局の関係者がホーム&アウェー方式で入り乱れ、同じ店に「他局の人」がいることがザラにある。時にはそれぞれの局のグループ同士で相席というパターンもあり、妙に小声でしゃべったり、ちょっとくらい知り合いだと開き直って話しかけたりするも、結局気まずくなりがちである。

 そんなエリアの東海テレビのホーム側。両局の男性陣ならランチタイムに前を通った時、一度は凝視したことがあるであろう“白亜のビル”がある。

 凝視の理由はビルの外観の素晴らしさもさることながら、ビルと同じく白っぽい制服に身を包んだ華やかな女子集団が目に入るからだ。

 そこはミス・パリ・エステティック専門学校。エステティシャンの養成学校である。

 当然ながら全く用事がないので入ったことがなかったが、CBCテレビ関係者が今回、見事に用事を作って潜入を果たしていたのを確認した。13日深夜放送の『本能Z』内の中継コーナーだ。

 専門学校ということで、一般的な教室で行われる座学的な授業もあるのだろうが、番組ではそんなものには目もくれず、いきなり実技の教室に突撃。女子学生同士がペアになって行っているフェイシャルマッサージの様子を見せつつ、学校の紹介や独自ルールなどにさらりと触れた後、やおら“本丸”の教室へと討ち入っていった。


■驚きの光景に思わず「授業中ですよ、授業中」

「圧巻やなーっ!これ!」

 中継の映像を見たスタジオの今田さんが声を張り上げたそこでは、上半身、背中から腰までが露わになったうつ伏せ状態の女子学生が10人くらいズラリとベッドに。それぞれペアとなっている学生がボディエステの実習を行っていた。

 テレビのチャンネルを変えている最中にいきなりこのシーンを見た皆様にとっては、半裸の女性がいっぱい寝ているようにしか見えないため、各出演者から繰り返し「授業中ですよ、授業中」という注釈が入る。エステの専門学校の潜入取材中なので、こうした場面も自然にありますよという番組側からの念押しとみられる。

 とは言え、リモコンを持っているのが男性諸氏だったら、少なくとも一瞬は手が止まるだろう。

 かつては、銭湯が舞台のホームドラマ『時間ですよ』しかり、芸能人水泳大会で騎馬戦になると突如現れる特殊任務担当の女性しかり、テレビでの女性の肌の露出については無茶苦茶だったが、その時代と比べるとだいぶ安心して番組を見られるようになった。

 しかし、それでも『本能Z』のような深夜番組では若い男性視聴者が多いことから、制作サイドも“怒られない範囲で露出させたい”という助平心がどうしても出ざるを得ない。彼ら彼女たちは0.1%単位で視聴率をとりにいくものだからだ。

 その意味で、今回の中継コーナーは細心の注意が払われていて、隙の無さが際立っていた。

 最も女性の肌の露出があったシーンは、取材を許可されたエステ専門学校で行われている授業の様子であり、テレビ局側が何か特別なことをさせた状態とは思われないレベル。絵作り的にも整然と美しくまとまっていたことから、女性の方が見たら「エステ気持ちよさそ〜。私もやって欲しい」とか「こんな学校通ってみたい」とかの感想になったに違いない。


■放送ギリギリ!?秘密の花園

 当該シーンの字幕スーパーでは「放送ギリギリ!?秘密の花園」と極めて前時代的な表現で、女性の見た目について触れられていたが、コーナー全体のバランス的に見てもギリギリの絶妙なラインだった。

 ホンネが明け透けでも、タテマエが完璧。現在の番組制作とコンプライアンスの最前線を垣間見た気がした。

 自らのホームエリアにあるエステ専門学校で、最寄りのライバル局にハイレベルな中継を許した形となった東海テレビ。しかし同局は同局で先日、昼ドラの終了に伴って枠移動した“オトナの土ドラ”において、昼下がりの団地妻と宅配業者との組んずほぐれつを放送していた。

 もちろん肌の露出という意味では通常の着衣レベルに留めて、すぐに団地の外観カットへ切り替え。そこから、その団地妻を陥れようとする主人公の策動によって、隠しマイクで拾われたいろんな声がスピーカーを通じて大音量で団地中に流れてしまうというシーンへと展開。

 こちらもこちらで流石としか言いようがなかった。


平岡敏治(ウェブ・ソーシャルメディアプランナー/ライター)(15日12:11)

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