一五一会

名古屋のライバル局出身の平岡敏治氏(現ウェブ・ソーシャルメディアプランナー/ライター)が、CBCの制作番組を見て思ったことを自由に書き、約20年前の採用試験において彼を書類選考で落としたCBCに対して、ある種の御礼をするコラムである。

<コラム>大阪や地方でブレイク後の全国進出 傍から見える「2つのカベ」

 共有する
  • Facebookで共有する
  • LINEで送る
<コラム>大阪や地方でブレイク後の全国進出 傍から見える「2つのカベ」
【コラム:ナゴヤ東新町 一五一会】

桜を見るのが日課である。春夏秋冬問わずだ。

今まさに家の窓を開けてみると、ちょっと前までは枝の先端の一部として目立たなかったつぼみが、だいぶ丸みを帯びてきているのが分かる。色合いも彩度が増し、つぼみ同士がいつぐらいから本気出すかの打ち合わせを始めたようにも感じられる。

毎日コーヒーを飲みながら、「はよ咲かんかなー今年は去年よりも花見するぞー」とぼんやり眺めていると、すぐ20分くらい経つ。ちなみに去年、私はこんなノリで開花から桜がふぶかなくなるまで花見に花見を重ね、計36時間である。

21日深夜に名古屋のCBCテレビで放送されていた『本能Z』を見ていたら、その20分を物凄い密度で過ごしていらっしゃる芸人さんがおられた。

アキナさんという男性コンビ。関西を中心にレギュラー番組8本を抱え、1年間休みなしだという人気者で、スタジオの東野さんいわく「ほんまに万能選手よ。漫才、コント、バラエティー、ロケ、情報番組」という方なのだそうだ。

お二人はスタジオに登場するなり、さっそく漫才を披露。

その後、売れっ子としてのギャラトークをし、ボケ担当の山名さんが自宅で撮影した10秒で風呂に入れるという特技を紹介。続く趣味の観葉植物の話もウケて、ツッコミ担当の秋山さんがご自身の母親と彼氏さんとの生々しいエピソードで爆笑を誘い、ショートコントを2本見せ終わったところで、お二人はスタジオを後にした。ここまでで放送上20分である。

実際のスタジオ滞在時間も、番組が編集されていることを考慮しても、それとあまり変わらなかったと思われる。

と、テレビを見ていただけの私が推察できるのは、番組中わざわざご丁寧に「アキナ退場まであと15分」などと、残り出演可能時間がスーパーされていたからだ。

文字通り“分刻み”の売れっ子芸人さんのハードスケジュールを垣間見て、このところ何かに追われるような生活を全くしていない私は、他人事ながら非常にそわそわした時間を過ごした。

ただ、ご本人たちも流石にタイトすぎる収録スケジュールに焦りはあったもよう。出番の前に収録があったという今田さんや東野さんらのトークコーナーが一向に終わらず、スタジオ裏で地団太を踏みながら待っていたことを番組内で漏らしていた。

出番が来るまでひたすら待ち続け、出番が来たら来たで次の仕事時間までのカウントダウンがスタート。そんな中でも“笑い”という結果を出していく……。もはや敬意しかない。

しかも、今回の『本能Z』は「ポスト千鳥!全国狙う大人気大阪芸人スペシャル」と題されていた。このふれこみだと、特に大阪エリア以外の視聴者側の期待値は相当に上がりがちだ。

「あのお笑いにうるさい大阪で人気ということは、いったいどれだけ面白いのだろう」とワクワク態勢が完全に仕上がっている皆様の前に、アキナさんは立ったのである。

既に極まっている多忙さと、売れっ子芸人として見られる高い期待値。

地方で売れている皆様の全国での飛躍は、きっとこの2つのカベを乗り越えた先にあるのだろう。アキナさんのほか、出演されていた学天即さん、さや香さんの計3組の皆様を見ていて、そそり立つカベの高さを感じてしまった次第である。近く全国で花開くことを勝手ながら期待したい。

ガバガバのスケジュールと、知られていない低い期待値。

そんな閃き屋かつ物書き屋の私も、“尾張西部地域”から“名古屋”へという地味な進出を目論んでいる。事業計画では4月下旬の予定だ。

何よりも、まずは花見である。

平岡敏治(ウェブ・ソーシャルメディアプランナー/ライター)(14日03:05)

最新コラム

pageup