番組審議会

平成30年 連盟賞番組部門「テレビドラマ番組」で「スペシャルドラマ 父、ノブナガ。」が「優秀」を受賞

年度から閲覧する

平成30年日本民間放送連盟賞番組部門「テレビドラマ番組」の審査において、CBCテレビが出品した「スペシャルドラマ 父、ノブナガ。」が「優秀」を受賞しました。
CBCテレビの作品が同部門で「優秀」を受賞するのは、平成23年度出品の「スペシャルドラマ 旅する夫婦」以来、7年ぶりです。
表彰は11月7日(水)に開催される「第66回民間放送全国大会」の式典席上で行われます。

■「スペシャルドラマ 父、ノブナガ。」
【放送日2017/10/7(土)14:00〜15:24】

出演:田辺誠一
森口瑤子
竹中直人 他
プロデューサー・演出:堀場正仁(CBCテレビ)
脚本:土橋章宏(フリー)
音楽:辻陽(インスパイア・ホールディングス)
撮影:佐多賀剛(WING−T)
録音:関根光晶(WING−T)
編集:藤村芳美(CBCクリエイション)

【制作意図】
戦国時代、東海地方は三英傑といわれる魅力的な武将を輩出しました。天下統一を目前に果てた織田信長、信長の意思を継ぎ天下統一を成し遂げた豊臣秀吉、そしてその後250年を超える江戸時代を築きあげた徳川家康。
3人の中でも、「残酷なまでに激しい性格」「天才的な戦術眼」そして、「悲劇的な最後」などの理由から抜群の人気を誇るのが織田信長。“型破り”を貫いたドラマティックな生き様に人々は憧れ、「今、こんな人物がいてくれたら」「真の姿は?」と誰もが考えたくなり、数々の映画やドラマなどが創られています。
残虐な一面がクローズアップされがちな信長ですが、秀吉の素行が悪く秀吉の妻ねねがおちこんでいると聞いて、ねねには慰めの手紙を、秀吉には諌めの手紙を書いたり、体を壊して参上できなかった家臣には気遣う手紙を送ったりと、かなり面倒見のいい逸話も残っています。
また天下統一の拠点を構えた岐阜で、商業を活性化させた「楽市楽座」、武士と農民を身分的に切り離した「兵農分離」などの政策を打ち出した「企画力」。更には、ルイス・フロイスなどの宣教師や有力者たちをもてなすことで人脈を広げていった「おもてなしの心」。信長が現代に生きていたら優秀なビジネスマンになっていたともいわれています。
そんな信長が現代に甦り、私たちの周りに突然現れたら?奇想天外ヒューマンコメディです。

【あらすじ】
岐阜市に住む、ごく普通のサラリーマン小田一夫は妻と高校生の娘、認知症が始まりだした母と4人家族。家庭でも職場でも存在感はまったくない。
一夫の会社では巨大ショッピングモール建設を受注できるかどうかの正念場。大切な接待に急遽ピンチヒッターで行く事になった一夫は、鵜飼の席で誤って川に落ちてしまう。
このとき長良川の川底で、信長が天下統一の意思を世に示した「天下布武」の朱印が一夫の上着のポケットに。信長の死後430年、封じ込められていた信長の魂が一夫に憑依した。
信長は本能寺で焼き討ちにあったトラウマから炎を見ると憑依が解けるが、好きなときに一夫の意識を乗っ取ってしまう。現代に興味津々の信長は岐阜市内を歩き回り、車やビルに驚き、子供たちの元気な姿に喜び、偶然見てしまった時代劇映画で自分の死後の戦国の行方を知りショックを受けるのだった。
ショッピングモール建設はすでに大手ゼネコンに決まっているという噂に社内はあきらめムードの中、信長はシャッター商店街や中小企業のものづくりの現場を覗き見て、小さいものが協力してゼネコンと戦うのだと皆を鼓舞する。
信長に憑依されているときの記憶がない一夫は、自分がそのような提案をしたと知って驚くがあとには引けない。地元会社にJV(企業共同体)を組もうと持ちかけるが、大手企業の下請けに入ったほうが得だと一様に難色を示す。そのとき、突然信長が現れ「たわけ!」と一喝、皆怒って帰ってしまう。一方家庭では、妻が認知症の義母の介護に疲れて家を出ていき、娘から責められる。
最後のプレゼンが始まった。大手ゼネコンの圧倒的優位と思われた瞬間、会場に多くの人が詰め掛けた。地元の職人や中小企業の人たちだった。一夫が信長の楽市楽座などを生かしたアイデアを事前に送っており、一夫の地元を愛する気持ちが皆を動かしたのだ。
プレゼンに勝った一夫に信長は別れを告げる。一夫を見ていて自分を裏切った光秀を許す術を学んだという。妻も帰ってきた。信長が一夫のスマホを使いメールを送っていたのだ。信長に感謝しながら強く生きていくことを誓う一夫だった。

【講評】
岐阜市に住む、ごく普通のサラリーマン小田一夫は妻と高校生の娘、認知症が始まりだした母との4人家族。家庭でも職場でも存在感はあまりない。一夫の会社では巨大ショッピングモール建設を受注できるかどうかの正念場であり、その大切な接待にピンチヒッターで同席することになった一夫は、鵜飼の席で誤って川に落ちてしまう。これをきっかけに織田信長の魂が一夫に憑依し、そこからビジネスマンとしての快進撃が始まる。
信長の判断・行動が現代社会においても違和感がなく、楽しいドラマに仕上がっている。岐阜の魅力をさりげなく描いている点にも好感が持てる。

Page up