株式会社CBCテレビ
番組審議会
第57回CBCクラブ文化賞(くちなし章)受賞者決定のお知らせ
年度から閲覧する
受賞者氏名 | 加藤 純子(かとう じゅんこ)氏 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
生年月日 | 昭和23年11月23日(67歳) 名古屋市出身 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
現住所 | 愛知県愛知郡東郷町在住 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
職業 | 古典模写制作 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
略歴 |
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
受賞理由 | 加藤さんは、東京藝術大学で吉田善彦(よしだ・よしひこ)先生に師事し、「国宝・一遍聖絵」などを模写、本格的に古典模写制作の道を歩まれました。 その後も、「国宝 源頼朝像」、「重要文化財・松島瑞巌寺(まつしま・ずいがんじ)障壁画」の復元模写、さらにこの地方にあって、「重要文化財・名古屋城本丸御殿障壁画 竹林豹虎図(ちくりんひょうこず)」の復元模写、また、先頃徳川美術館で公開され大きな話題になった「国宝 源氏物語絵巻」の復元模写を行うなど、長年にわたり、古典模写制作者として一業、一芸に黙々と従事し、国宝や重要文化財の数々を現代に蘇らせ、文化の発展に大きく貢献してこられました。 これが「CBCクラブ文化賞(くちなし章)」をお贈りする所以です。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
賞金 | 70万円 |
CBCクラブ文化賞(くちなし章)について
CBCクラブ文化賞、通称「くちなし章」と親しまれているこの賞は、功成り名を遂げた方に贈るのではなく、この地方にあって、一業、一芸に黙々と従事し、人知れずこの地方の文化の発展に貢献している方を発掘し、顕彰するというところに特色があり、他の文化賞とは一線を画すユニークな賞として評価を得ています。
CBCクラブ文化賞は、CBCクラブ(下記参照)が創設されてから3年後の昭和35年(1960年)に制定されました。当時の資料を紐解くと、賞の趣旨を次のように説明しています。
「世の中にはすぐれた腕をもっていたり、社会的に意義のある仕事をしていながら、一向に報いられず、また報いられようともせず、黙々と自分の使命を、さも当然のように果たしている人がある。そういう人を探し出して顕彰する」
「ご褒美は、文化勲章より少々シャレていて、粋で、一杯機嫌のときは首に掛けてみたくなる『章』と、副賞として賞金をもらっていただくことにする」とあり、社会的な意義は勿論ですが、より楽しい表彰をと考えていたようです。
「くちなし章」誕生のこの趣旨は、これまで変わることなく引き継がれ、今年で第57回を迎え、加藤純子さんが、94人目の受賞者となりました。
受賞者には、CBCクラブの名誉会員になっていただく他、賞金70万円と紅綬「くちなし章」が贈られます。
*くちなし章=口にだして大仰に伝えられなくとも、その一芸一能の芳しい香色は世の中の認められるところとなるという意味合いが、くちなしという花のもつ意味合いと合致し、CBCクラブ文化賞の象徴として選ばれ、徽章を贈ることとなりました。当時の院展院友の野村画伯がクチナシの花と実を図案化したものを安藤七宝店で製作しています(およそ30万円)。
CBCクラブとは
CBCクラブは、昭和25年に会社を創立した中部日本放送が「文化の発展と向上に寄与することが放送の使命」という企業姿勢に基づき、昭和32年に東海地方在住の芸術・文化・学術の分野を代表する145人で発足しました。
発足メンバーとして、後に人間国宝指定の栄誉に続いて文化勲章を受章する荒川豊蔵氏(陶芸)や名古屋初の芸術院会員に選出される鬼頭鍋三郎氏(洋画)、そして愛知県文化会館館長で徳川美術館初代館長の徳川義親氏、東山動物園初代園長の北王英一氏といった方々がCBCクラブ会員として名を連ねていました。
平成28年1月20日現在、CBCクラブ会員数は293人です。CBCクラブ文化賞選考以外の主な活動は、「チャリティ美術工芸展」などのチャリティ活動、「CBCこども絵画展」「CBC翔(はばた)け!二十歳(はたち)の記憶展(美術大学の学生を対象にした美術展)」等開催による若手アーティスト育成支援、芸術・文化交流のための例会開催、地域の文化人を紹介するラジオ番組「文化・楽楽」の放送などです。