ドラの巻【CBCドラゴンズ情報】

恐竜復権―2018年に向けて始動する中日ドラゴンズをCBCテレビ、CBCラジオではさまざまな番組、企画で特集します!

新時代を迎えるドラゴンズにV戦士・岩瀬、荒木が遺した言葉 残された選手にとって、それはあまりにも厳しいものだった!

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新時代を迎えるドラゴンズにV戦士・岩瀬、荒木が遺した言葉 残された選手にとって、それはあまりにも厳しいものだった!
「【ドラゴンズライター竹内茂喜の『野球のドテ煮』】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)を見たコラム」


■落合野球の申し子だったレジェンドの二人

兵どもが夢の跡……。いつかはこの日がやってくることは分かっていた。ただ現実に目の前でグラウンドを去る姿を見て、寂しさとともに栄光に輝いた一時代の終焉を告げられた気がした。

前人未踏1002試合登板、407セーブの日本記録保持者、鉄腕・岩瀬仁紀。球団最多378盗塁、2045安打、そして6年連続ゴールデングラブ賞受賞、超人・荒木雅博。今週のサンデードラゴンズは前日10月13日に引退したばかりの二人をスタジオに迎え、心境を語ってもらった。

岩瀬、荒木といえば、まさに落合元監督が手塩にかけて育てた印象が強い。就任一年目、抑え不在の中、真っ先に白羽の矢を立てたのが岩瀬だった。落合氏は、決して岩瀬をクローザー向きではないと言う。ただ岩瀬自身が抑えのポジションを勝ち取ったのだと断言する。そして監督在籍8年間を振り返り、こう続けた。

『岩瀬というピッチャーを中心に作り上げたチーム。それを8年間やり遂げてくれたことに本当、ありがとうという言葉しかありません。彼はまさに“最後の砦”でした』

最大級の評価で彼の門出を祝福した。また荒木についても滅多に選手を誉めない落合氏が絶賛の言葉を並べた。

『彼に勝るセカンドはいなかった。練習をやり過ぎだから、その辺でやめておけと言ったのは荒木ひとりだけ。正面から選手と向き合って野球をやれる数少ない人物。きっと良い指導者になれると思う』


■反骨心の20年

岩瀬は20年間の野球人生を振り返り、常に反骨心が原動力だったことを明かした。デビュー戦だった1999年4月2日、1アウトも取れず降板。彼のプロ野球人生は悔しさの気持ちからスタート。その思いを忘れずに持ち続け、やってきたことが心の支えだったと現役生活を振り返った。また15年連続50試合登板を続け、いつか勤続疲労でダメになるという周りから聞こえてくる声に逆らう強い気持ちが岩瀬を強くした。まさに彼の原動力となったのは“反骨心”。その強い心があったからこそ、前人未到の境地に到達したのであった。


■努力の23年

練習しかない……荒木を一言で例えれば、努力で駆け抜けた23年だったのではないか。

『まだ自分は下手なんだと思い続け、常に全力プレーをして、初めてプロの世界についていけるという気持ちで毎日やっていた』

引退記者会見で自分自身の野球人生を振り返った荒木。井端とともに一時代を作り上げたアライバコンビ。今、彼らのプレーを観て、その姿に憧れを感じ、プロの世界に飛び込んだ選手も少なくないはず。フィールドで繰り広げた数々のスーパープレーには、ひとえに積み重ねた練習が荒木を超人に変えていった。ノックを受けた数だけ、彼は一歩一歩成長していき、日々休まずに一球一球、魂を込めてボールを打つことによって、レギュラーをモノにし、主力の座を勝ち取ったのだ。

そんな彼らの後ろ姿を見て、後輩である選手たちは何を思うのか?

『野球をやっていく中で一番“この人みたいになりたい”と思える先輩』と語った又吉。『“二遊間は先頭に立ってチームを引っ張っていかないといけない”と教わった。泥臭いプレーをボクも継承していきたい』と、京田が続く。偉大なる先輩の背中は大きい。まだまだ又吉、京田らにはその域に達するのは時間がかかりそうだ。しかし放送中に荒木が語った次の言葉に彼らが成長するための“種”が隠されているように思えた。

『過信せずにやり続けること。ここで良いと思った時点で(成長は)そこで終わる』

満足せずに、まだ先の頂に向けて進む。その思いさえあれば、自ずと道は開けていく。荒木は何にも代え難い、素晴らしい言葉を残してくれた。岩瀬にいたっては強烈なメッセージを引退セレモニーにおいてリリーフ陣に遺した。

『これからは安心していられるような投球をしてほしい』

この発言にドキっとしなかったピッチャーはいなかったはず。守って勝利を積み重ねてきたドラゴンズ野球を今一度取り戻して欲しいと願う岩瀬の思いが強く感じられた言葉だった。


■新時代の幕開け

レジェンドの二人が去ったこの日、来季に向け明るい光も射した。昨年に続き痛めた背筋が原因で一年を棒に振った柳が6回4安打1失点と好投。またドラフト2位の石川翔がMAX151キロを記録する圧巻のピッチングで1イニングを三者凡退に抑え、プロ入り初ホールドをマーク。野手では京田が遊撃のポジションでは2009年の井端以来となる全試合出場を果たした。チームは確実に新しい時代へ変わりつつある。今までは岩瀬さんがいる、荒木さんがいるという、潜めていた心の甘えがどの選手にも宿っていたに違いない。しかし、これからは己で考え、己でその答えを出さなくてはならない。今年結果が出ず、不甲斐ないシーズンを送った田島には“オレがやらなくては、このチームはダメになる!”ぐらいの気持ちでピッチングに磨きをかけてもらいたい。そんな田島の姿を見て、鈴木博や佐藤らは“負けるものか!”と意地を見せてもらいたい。


■もう弱いドラゴンズはまっぴら御免だ!

野手陣にも同じことが言える。来季からタクトを振るう与田新政権になれば福田、京田、高橋周らのレギュラー保証もあってないようなもの。スタートラインからヨーイドンともなれば、控え選手、二軍で汗を流す選手らも目の色が変わることだろう。チーム内の切磋琢磨があればこそ、ドラゴンズは蘇る。そして必ずや強くなる。

岩瀬や荒木、そして浅尾がいた時代は良かったなんていう昔話はもう封印。禁句だ。首脳陣が一新しようが、プレーをするのは選手。気持ちを新たに、自身に欠けるものは何か。そして今やらなければならないことは何かを明確に打ちたて、これから続く長いオフを充実した時間にしてもらいたい。そして来年こそは短いオフにしてもらいたい。それがファンの総意である。もう弱いドラゴンズはまっぴら御免だ!がんばれ!ドラゴンズ!燃えよドラゴンズ!


画像:「サンデードラゴンズ」に出演する左から岩瀬仁紀氏、荒木雅博氏(C)CBCテレビ
(ドラゴンズライター 竹内茂喜)(15日13:02)

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