2017年7月2日放送
教えて!ドクター
★7月のテーマ「身近に直面する救急医療」
<体温調節と熱中症>
救急医療で暑い季節に注意して欲しいのは、やはり熱中症ですね。体が熱くておかしいといと言って運ばれてくる方ももちろんいますが、そうではなくて「夜眠れなくて何だか自分の居場所が無い」とか「いつもとちょっと変で元気が出ない」と心配になって救急車を呼ぶという方もいらっしゃいます。熱中症は、夏バテのようにすぐに症状がでてこないこともあります。そうは言っても、やはり日中の暑い中で仕事をしている方だと、痙攣を突然おこしたとか、突然意識が悪くなったとか、周りの方が救急車を呼んだとかいうこともあり、多くのパターンがあります。夜、日が落ちてからでも熱中症がおきることもあります。夜間も、湿度が高かったり、風通しが悪いと体温調節能が損なわれます。だんだん体がおかしくなっていくようなことがあります。昔だと「何だかやる気がなさそうにしている」と怒られたり、体がだるかったりした時に子供は母親に「もうちょっと気合いを入れてちゃんと勉強しなさい」なんて怒られるような状況や受験勉強のスランプにおいても熱中症が背景にある場合があります。日に日に疲労を受けて、熱の疲労が体にたまっていっているというイメージでしょうか。長きにわたってちょっとずつダメージを受けている時もあるという理解も大切だと思います。
医療的には熱中症にならないように工夫していただくことを指導しています。具体的には「涼しい恰好でいる」とか、「水分をしっかりとるようにする」とか、「汗をかかなくなったら悪い兆候だ」とか、基本的な体の習慣、生活習慣を大切にし、確認することです。これは、熱中症に対する予防となります。ある程度以上水分を蓄えていると、もちろん言い訳です。そうすると体は熱くなりにくくなるということがあります。その一方で熱にずっとさらされていて体が熱くなってくると、私たちは自分の意識とは関係無いところで自律神経がダメージを受けます。つまり、呼吸が速くなったり、脈が速くなったり、汗が出すぎてしまったり、全く汗が出なくなったりといった自律神経失調の状態になります。そうならないように気をつけないといけないのですが、なってしまった時、また痙攣などの特殊な状態が起きた時は医療機関への救急搬送をお願いし、十分に点滴をして、まず水分を体に戻していくというところから始めています。
一方で、お年寄りの場合などは気をつけないといけないことがあって「水分をとりましょう、とりましょう。」と言っていると、水分が体に入りすぎてしまい、心臓に負担が生じる、つまり心不全になる場合もあります。こうしたことは心臓や腎臓の機能、つまり水の等も関係してきます。お年寄りは適切に医療施設で見て頂いて、どのように生活をするとよいかを独自に考えましょう。暑い時期には、何か患っているご病気があれば、その病気に対しての注意も必要です。適切に動いていただいて、適切に休んでいただいて、涼しい物を食べさせてあげたり飲ませてあげるようにするとよいです。
スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪
<興味持って取り組んでいる事>
薬局での実習が始まって4週間が経ちますが、早期体験で薬局に来た薬学部の2年生に錠剤の特徴について説明する機会をいただきました。その時に人に何かを伝えるときは伝える内容の何倍も多くの知識が必要だということを感じました。実際に患者さんにお薬について説明させていただけるようになった時に、少しでもわかりやすくお伝えできるようにと思いました。大学の講義で聞いたことだけではなくて、薬局の先生方の服薬指導を見学させていただいて「今どんな知識を持つべきか」とか「どんな言葉遣いをしているか」等、自分なりに考えて今の自分に必要だと思う内容が書かれた医療雑誌を読んだりしています。
<心に残るエピソード>
ある患者さんのご家族が薬を取りにいらしたときがあって、薬局の先生が服薬指導をされているのを近くで拝見していました。その薬剤師の先生が「確かデイサービスに行かれているんですよね。」と言葉をかけたら、無表情だった患者さんがすこしずつ話され始めて最後にはとても嬉しそうに笑顔でお話しされているのを見て、「ある一言がきっかけで心を開いてくださるんだな。」と感じたことがとても心に残っています。
<将来どんな薬剤師になりたいか>
実習が始まるまでは漠然と患者さんの気持ちに寄り添える薬剤師になりたいと思っていました。ですが薬局実習を行っていて、患者さんの気持ちに寄り添うというのは、気持ちを理解して共感するということだけではなくて、患者さんの気持ちをくんだ上で薬剤師としてどんなことをサポートできるのかを考えることだと思いました。薬を使用している患者さん自身が安心して主体的に治療に参加できるように支えて見守ることではないかということを感じています。なので五感をフルに使って患者さんの状況や気持ちを理解して、多職種との連携で患者さんが主体的に治療に参加できる環境を作るサポートができるような薬剤師の一人になりたいです。
