2016年2月13日放送
健康ニュースのキーワード

★キーワード「チョコと健康」
バレンタインデーを前に、チョコと健康についてお話しましょう。「日本チョコレートココア協会」というチョコレート・メーカー団体の情報によりますと、チョコの原料のカカオ豆の栽培は、メキシコ付近の中央アメリカで始まったということです。5世紀頃のマヤ文明の遺跡でみつかった壷に「カカウ」と読める文字があったそうです。マヤ文明の人たちは、当時カカオを何の為に使ったのでしょうか?答えは、神への捧げ物です。カカオの香りが人の気持ちを癒す効果に注目して、マヤ文明の人たちは儀式に使っていたとみられています。15世紀頃にカカオ豆はヨーロッパへ伝わり、チョコレートは、飲み物として普及したんだそうです。さらに最近になって、ポリフェノールという成分が健康に良いという研究も進んできました。動脈硬化の抑制や便秘の改善にも役立つといわれています。ポリフェノールは、ホワイトチョコにも含まれるでしょうか?答えは、NOです。ホワイトチョコは、焙煎したカカオのカカオマスという黒い部分を取り去ってカカオバターだけで作られるのです。ポリフェノールは、カカオマスの中に含まれる成分なので、ホワイトチョコには入っていません。
教えて!ドクター
★2月のテーマ「甲状腺の病気」
「バセドウ病」
バセドウ病は自分の甲状腺に対して作られる抗体によって甲状腺が刺激されて、結果として血液中の甲状腺ホルモンが上昇する病気です。甲状腺ホルモンが増え過ぎることによって、心臓への負担がかかるため動悸がしたり、手足が震えたり、食べても食べても体重が減少してしまうという症状が出現します。時に下痢をしてしまうこともあります。治療としては甲状腺ホルモンの上昇を抑える「メルカゾール」か「プロパジール」のいずれかを用います。一般的には副作用が少なく効果が確実な「メルカゾール」を用いますが、妊娠予定がある若い女性に対しては、赤ちゃんへの影響が少ないといわれている「プロパジール」で治療を開始することが推奨されています。「メルカゾール」も「プロパジール」も白血球の減少・肝障害・発疹といった副作用が生じる可能性があります。発疹は痒みが伴うことが多く、患者さん自身で気づくことができますが、肝臓の機能障害は血液検査をしないとわかりません。顆粒球現象というのは、頻度としては決して高くはありませんが、非常に重篤な副作用で、「メルカゾール」または「プロパジール」内服中に38度以上の高熱が出た場合は、白血球が減っている可能性を考えて、薬を飲むのをやめ、速やかに病院を受診してほしいと思います。いずれにしても薬が開始となったら2ヶ月間は2週間ごとに受診することが求められています。副作用のために薬で治療するのが難しい場合には、放射線治療や手術で甲状腺を切除する治療を行います。
スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪
<どのようなことに力を入れているか>
本来自分で病気を治すという力が人間にはありますので、それを助け、免疫力を上げる薬を中心にお勧めすることが多いです。薬局は販売のほかに、薬を製造することができる所です。薬局製剤といって、漢方薬の胃薬や粉薬、新薬も作れます。そういう薬に力を入れて販売しています。以前より「1に養生2に薬」と言いますが、薬を飲む前にまず養生が大切だということを良くお話します。今は色んな健康情報があり、間逆のことを言っている情報もあります。漢方に基づく食養生を中心にお話することが多いです。
<食養生の食べ物の具体的なアドバイス>
精製した食べ物は、人間には害になります。例えば、今は塩をあまり取ると良くないと言います。本来は漢方でいうと、腎臓を動かすということで塩を取ることは基本です。塩が無いと死んでしまいます。精製していない、昔からのあら塩や岩塩、味噌やしょうゆの塩分が大切です。バランスが崩れることによって、病気というのはなる訳です。昔と比べると、糖尿病などもとても増えています。食べ過ぎということもあるかと思います。テレビなどでも、食べ放題やスイーツの番組も多いです。砂糖も精製したもので、特に体を冷します。体は温めていい血をドンドン作らないとダメです。
<浅井さんの立場から今後の医療のもつ課題>
これからは、お年寄りの数も増えます。人間も本来動物ですから、自分で治す力はあります。食生活を見直すことが大事ではないかと思います。病気にならない体作りを、自分で意識して心がけることが大切です。食べ物だけで性格もガラッと変わります。