2015年10月31日放送
健康ニュースのキーワード

★キーワード「エンテロウイルス」
喉の痛みなどの呼吸器症状を引き起こす感染症のウイルスの一つです。この中の「エンテロウイルスD68」というウイルスが原因とみられる子供の患者が今年、増えています。厚生労働省も先ごろ、全国の自治体に対して医療機関からの症例報告を求める通達を出しました。呼吸器症状の他に、原因不明の手足の麻痺症状が出る症例が相次いでいることが今年の特長で心配されています。「エンテロウイルスD68」は、過去にも数年おきに流行があって、2010年には全国で129例、2013年には122例の報告がありました。今年はそれに続く規模で、これまでにすでに92例が報告されています。感染の経路は、インフルエンザと同じで、患者のくしゃみや咳から飛び出してくる飛沫とよばれる水滴に触れることでウイルスが体内に入いり感染します。予防の基本は、手洗いやうがいをこまめにすることです。お子さんをお持ちのご家庭はぜひご注意ください。
教えて!ドクター
★10月のテーマ「手の痛み」
「手首」
体の中で一番複雑な関節です。手首の中には8つの骨が入っていて、この骨が組み合わさり、手首の動きが出来ます。だから手首はくるくると色んな方向に回せます。逆に言うと無理な動きが多いために壊れやすいです。手首の痛みは、比較的小指の側に出やすいのもひとつの特徴です。手関節尺足部痛と私たち専門家はよびますが、尺側とは小指の側のことで、とても痛みが出やすい部位です。人間の手首はとても複雑な複合運動になっています。この全部が円滑に動かないと、すぐに痛みが出たり動きが悪くなったりします。大脳皮質が大きいことが人間の特徴です。大きく発達した前頭葉のおかげで思考が出来るようになったり、ものを計画的に実行できます。その少し後ろに、感覚とか運動を支配する領域があります。ここのところを調べることで、体のどの部位が、どれくらいの神経の細胞を使っているかを調べることが今では簡単にできます。口と手が圧倒的に多くの神経細胞を使っています。その中でも親指・人差し指のところの神経細胞数はとりわけ多く、如何に複雑な役割を担っているかが脳に占める面積をよくわかります。手話を操っている脳の領域は、実は言葉を操っているところのそのものです。音声を発する声帯を動かすための脳の領域を、代わりに手が使うようになるのです。ですので、脳梗塞を起こし言語中枢というところをやられてしまうと喋れなくなります。手というのは非常に面白い器官で、他の色んな機能を代替することができます。目が見えなくなると手さぐりします。視覚の領域を手で使うようになります。他のところは、なかなかそういうことができませんが、手というのは非常にそういう意味で柔軟な器官なのです。
スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪
<ビジネス街ならではの特徴>
処方箋をお持ちの患者さんは20~60代の働いている方が多いです。病院に受診する時間がなく、市販の風邪薬を購入される方もいらっしゃいます。外国の観光客の方が、薬を買いに来客されることもあるので、英語や中国語などの言語ファイルも用意してあります。道を尋ねにいらっしゃる方も、一日一人以上はいらっしゃるので、近隣マップのファイルも用意してあります。
<意識していること>
日中にいらっしゃる患者さんは、働いている合間にいらっしゃるので、あまりお待たせしないように心がけています。市販の薬を購入された方は、仕事中の方が多いので、症状に合わせて漢方など、眠気の出にくい薬をお勧めするようにしています。
<スマイルメッセージ>
お薬のご相談などございましたらお気軽にお越し下さい。お薬手帳をお持ちいただくと、どの程度継続して、服用していただいているか、他に飲んでいる薬はないかなど、ひと目で確認できますので、是非お持ち下さい。お持ちでない方は、いつ起こるかわからない震災時にも必ず役立ちますので、お薬を服用中の方はお勧めいたします。ご希望の方は是非お声がけ下さい。