番組審議会

2025年

第123回 株式会社CBCラジオ番組審議会

開催日 令和7年6月20日(金)
出席
(敬称略・五十音順)
近藤清久、榊原栄一、牧洋一(副委員長)
書面参加
(敬称略・五十音順)
松尾清一(委員長)
議題 I. 番組審議
 日本民間放送連盟賞 報道部門参加作品
 CBCラジオドキュメンタリー特集
 「認知症 ひとり暮らし」
I. 番組審議
 日本民間放送連盟賞 報道部門参加作品
 CBCラジオドキュメンタリー特集「認知症 ひとり暮らし」
放送日時 2025年5月25日(日)
27時00分~28時00分放送
プロデューサー・ディレクター 菅野光太郎
ミキサー 豊田 昌郎 (フリー)
ナレーター 林 一郎 (NTB)

《企画概要》

超高齢社会で、一人暮らしの認知症の患者が徐々に増えています。
政府による推計は出ていませんが、研究者たちの推計によると、今年、2025年に、全国で100万人強の一人暮らしの認知症患者がいるとみられています。
認知症は、加齢に伴い、発症する割合が高くなります。
85歳以上で3人に一人。90歳以上で2人に一人とみられています。
単身世帯も増加していて、2040年には、75歳以上の4人に一人が、一人暮らしになるとみられています。当然、ひとり暮らしの認知症患者も、増加します。
誰もが、認知症になっても、おかしくない、時代がきています。

そんな中、番組では、名古屋市内に住む一人暮らしの認知症の方に密着し、認知症で一人暮らしをする場合、どんな問題が起こり、どんなことが必要となるか?
また、サポートする福祉スタッフ側には、どんなことが必要になり、どんなことが問題になっているのか?を取材し、これからの超高齢社会に必要なことを、考えていきます。

《番組内容》

名古屋市内に住む、一人暮らしの認知症患者、渡辺加代子さん(84)のお宅に、訪問介護事業所ハートステーション・訪問ヘルパーの牧野澄子さん(58)が訪れるところから番組は、はじまります。番組では、加代子さんの生活に、訪問ヘルパーがどのようにかかわり、認知症患者のケアをする場合、どんなことが必要なのか?を描いていきます。また、福祉スタッフ、ケアマネジャーなど患者をサポートするマンパワーは、足りていません。その問題なども描きます。

   《審議委員の主なご意見》

  • 現代日本の地域や社会にある深刻な課題を、ドキュメンタリーの手法を用いて現場から問題提起するもので、社会の公共財としてのラジオ放送のミッションを、このような番組を制作し、社会に発信することによって果たそうとすることは、高く評価できる。
  • 社会的な課題をテーマにした番組であるため、リスナーが少ない深夜の時間帯ではなく、より多くの方々に聞いていただける時間帯のほうが良かったと思った。今後再放送も検討していただきたい。
  • 少子高齢化という大きな問題、日本の政治・国の政策が抱える課題・矛盾というものを浮き彫りにしようという内容になっており、私たちに重大な問題を投げかけるとても素晴らしい番組だと思った。
  • 誰もが口ずさめる歌を取材対象の加代子さんが歌っていることで、非常に深刻なテーマが少しでも救われるような工夫を感じた。

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