2021年
第86回 株式会社CBCラジオ番組審議会
開催日 | 令和3年10月15日(金) |
---|---|
出席 (敬称略・五十音順) |
杉浦昭子 平松岳人 堀田あけみ 松尾清一(委員長) |
書面参加 (敬称略・五十音順) |
近藤清久 村瀬幸夫(副委員長) |
議題 | I. 番組審議『STAR CLASSICS Radio』 |
- I. 番組審議『STAR CLASSICS Radio』
放送日時 | 2021年10月3日(日)18時00分~18時30分 |
プロデューサー | 清水 藍 |
ディレクター | 堀井庄一(フリー) |
パーソナリティ | 小堀勝啓 |
《番組概要》
「STAR CLASSICS」(一般社団法人スター・クラシックス協会)では、クラシック音楽の煌めき(STAR)を見つけ、育てることを理念とし、毎年、やる気のある若手演奏家を募集。若手演奏家の「セルフプロデュース力」の向上を目指し、ラジオ番組「STAR CLASSICS Radio」と連動した独自の育成プログラムを提供しています。
このラジオ番組「STAR CLASSICS Radio」では、若手演奏家の発掘、彼らの奮闘、学びの過程を紹介。またリスナーの方々にも応援者として、より親しみやすく広く一般にクラシック音楽へ触れる機会を提供します。今季は昨年の秋に続き、2シーズン目となります。
《放送回について》
初回放送である10月3日(日)は、「STAR CLASSICS」の設立の経緯や活動内容を、一般社団法人スター・クラシックス協会 制作プロデューサー楠部享子さんに伺いながら、プログラムを受講する受講生の声をお届けしました。
*そもそも「スター・クラシックス」とは?
「一般社団法人スター・クラシックス協会」が主催となり、80社を超える企業の協賛を得て設立。クラシック音楽を主とする若手演奏家の育成と活動支援において、地域社会との連携と協同を図ることによって文化芸術振興の一助を担い、真に豊かな社会づくりに貢献することを目的としています。
*「スター・クラシックス・アカデミア」とは?
クラシックの若手演奏家が、個性的であり魅力的なクラシック演奏家の星(STAR)となるため、プロフェッショナルとしての“セルフプロデュース力”を養うためのプログラムです。
クラシック音楽の本質についての再確認から、現状のマーケット理解、自己および環境分析の視点を持ち、戦略的に自らの進む方向性を選び取り実行する力を身につけることを目指します。
*「スター・クラシックス・アカデミア」の受講生は、どのようにして選ばれたのですか?
このプログラムを通して演奏家としての“セルフプロデュース”力を高めようという意欲を持った18才~30才までの若い演奏家を募集。(2期生は2021年1月~3月に募集)
地元、東海エリアを中心に日本全国から応募があり、一次審査(作文・演奏映像)、二次審査(面接・実技審査)を経て、最終的に10人の演奏家がスター・クラシックス・アカデミアを受講する権利を獲得しました。
《その他、番組に関して》
今回は初回放送のため、①番組の説明 ②受講生の紹介という内容でしたが、レギュラー放送の構成要素としては大きく2つ。講師の先生方へのインタビューと受講生へのインタビューです。
その道のプロである講師の先生方と小堀さんの対談は、濃密な内容です。
また”芸術とは”という大きな概念に関しても分かりやすくお話いただいており、クラシック初心者の方に対しても、聞きごたえのある対談となっております。
さらに熱い語り口調からは、どのように受講生たちへ接しているのかも伺い知ることができます。才能ある若者を育てていこうという協会の想いを感じられるインタビューです。
一方でそんな先生方の講義を受講している受講生たちはフレッシュさが光ります。しかし、心にはクラシックに対する情熱があり、個性的でとても魅力的です。前回のシーズンでは、講義を重ねるたびに、凛々しくなる眼差しに大変驚きました。最初の収録時には、少し緊張している方も多かったですが、放送回数を重ねるごとにマイクの前でも堂々とした喋りへ成長しました。ラジオ番組を通して、“伝えることの楽しさ”“自分の想いを共有する幸せ”を感じてもらうことができたと考えます。
その他、リスナーの方々からも「受講生を応援している」「クラシックを身近に感じることができた」などとメールが届きました。コロナ禍で、クラシックコンサートへ足を運ぶことも難しい状況の中、ラジオから上質な音楽とゆったりとした時間をお届けできていると感じます。
議事の概要
《審議委員の主なご意見》
- この番組は、大学では教えていないセルフプロデュース、自分を売り込む術を学ぶことができる魅力的なプログラムである
- セルフプロデュース力を養うという事はクラシック界だけではなく、他の分野でも通じる物があり、有意義な取り組みだと思う
- 受講生の皆さんが、しっかりとした夢と、それを追い求める意気込みにあふれ、聴いているこちらが元気をもらった
- 芸術に関し、とかく名古屋は魅力が無いなどと、言われている中、このようなプログラムが名古屋から発信されることに意義が有ると思う
- 堅苦しい、こむずかしい、チケットは高額と「3K」の固定概念があるクラシック音楽。その固定概念を振り払い、どれだけ身近に感じさせてもらえるか、今後の放送を楽しみにしている
- この取り組みが末永く続くこと、受講生の中から世界に誇れる演奏家が数多く誕生すること、そして本番組を通じてクラシック音楽の愛好者が増えていくことを期待している