2019年
第66回 株式会社CBCラジオ番組審議会
開催日 | 令和元年10月18日(金) |
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出席委員 (敬称略・五十音順) |
近藤清久 団野 誠(副委員長) 平松岳人 堀田あけみ (書面参加 松尾清一(委員長)) |
欠席委員 | 杉浦昭子 |
議題 | Ⅰ.番組審議 つボイノリオの聞けば聞くほど 休日特集 「大人だって困っているんだぞ」 |
放送日時 | 2019年9月21日(土) 21:50~23:00 |
番組P | 佐藤陽介 |
演出 | 加藤正史(クロスロード) |
番組D | 日野靖子(クロスロード) |
出演 |
MC つボイノリオ(タレント) 小高直子(CBCアナウンサー) ゲスト 丹羽咲江(咲江レディスクリニック院長) 中内祐子(スウェーデン在住のDJ) 中島梨乃(慶應義塾大学1年生) |
《制作意図》
CBCラジオ「つボイノリオの聞けば聞くほど」は、リスナーからのお便りを基にパーソナリティのつボイノリオ・小高直子アナウンサーを通して『みんなで語り合う』番組です。(月~金 9時~11時55分放送)
今回は、休日特集として2019年(令和元年)5月6日月曜日、こどもの日の振替休日に「子どもへの性教育」について特集しました。
きっかけとなったのは、「女子高生の姪っ子の荷物からコンドームが出てきた!」というリスナーのお便りです。4月に紹介したところ、同じように子供への性教育に悩むリスナーから多くのおたよりが届きました。
そこで、「性教育って必要なのはわかっているけど、どうしたらいいかわからない」という素直な気持ちでそのまま向き合った今回の特集『大人だって困っているんだぞ!』を放送することにしました。
《番組内容》
中学生・高校生に年間50回ほど性についての講演を行う「咲江レディスクリニック(名古屋市・池下)」の院長・丹羽咲江氏をゲストに招きました。日本性教育協会の調べによると、中学生で3~4%、高校生で20%近くが既に性行為を経験しているそうです。「10代のうちは性行為はしないほうがいい」というスタンスの丹羽院長ですが、大人たちが目を瞑ったまま正しい知識のない子ども達が無防備に性行為を行ってしまうより、若いうちから正しい性教育をして、自分の体を大切に思ってもらうことのほうが重要と考え、子ども達への啓蒙活動を続けています。
しかし、親世代であるつボイ・小高・リスナーの大半は子供の頃にオープンな性教育を受けていません。
日本と海外を比較するために、スウェーデン人の男性と結婚し現在は「性の先進国」と言われるスウェーデンで子育てをする中内裕子氏に国際電話で日本との違いについてインタビューを行いました。
番組後半には、愛知県出身で高校生の時からYouTubeで正しい性の知識について発信を始めた慶應義塾大学一年生の中島梨乃さんに生電話をつなぎ、若者達はどんな性の悩みを抱えているのか、リアルな声を届けました。
『大人だって困っているんだぞ!』というテーマの通り、一つの正解を言い切ることが難しい「性教育」ですが、目をそらさずに子ども達と向き合うために大人達はどうしたらいいかをみんなで考える番組です。
※今回の番組は2019年(令和元年)5月6日(月・祝)に放送されたつボイノリオの聞けば聞くほど 休日特集 「大人だって困っているんだぞ」を2019 年日本民間放送連盟賞の生ワイド部門に出品するため66分に再編集したものです。
議事の概要
I. 番組審議
《審議委員の主なご意見》
- 人間の本性を軸に据えた番組で、誰であっても共感できる良い番組だった。
- 理屈ではなく、理性的かつ具体的な内容で、示唆に富んだ番組であった。
- 作り手の意見に終始しない点はよかったが、欲求や快楽という視点、男性からの声が取り上げられていなかったのは残念。
- 誰に対してもやさしく語りかけるパーソナリティの話術によって、若い女性ゲストも安心して話しているように思えた。
- 生々しくて表現しにくい性の話題を、秀逸なタイトルと企画力でまとめあげ、好感が持てた。