番組審議会

2018年

第58回 株式会社CBCラジオ番組審議会

開催日 平成30年12月21日(金)
出席委員
(敬称略・五十音順)
近藤清久 杉浦昭子
団野誠(副委員長) 堀田あけみ
(書面参加 松尾清一(委員長))
議題 I. 番組審議『文化庁芸術祭出品作「後藤浩二ジャズ魂スペシャル~あなたと夜と音楽と~」』
II. 年末年始特別編成について
I. 番組審議
『文化庁芸術祭出品作「後藤浩二ジャズ魂スペシャル~あなたと夜と音楽と~」』
放送日時 2018年11月24日(土)22:00~23:00
*審議の対象は22:00~22:50
プロデューサー 山室 雅子
ディレクター 森 主光(IF STUDIO JAPAN)
構成 森 泉(IF STUDIO JAPAN)
出演 パーソナリティ
後藤 浩二(ジャズピアニスト)

《企画意図》

 「大人がゆったりと楽しめるジャズの番組」を目指して2016年10月にスタートした「後藤浩二ジャズ魂」。名古屋を拠点に活動するジャズピアニスト後藤浩二さん(45歳)がパーソナリティを務め、ジャズ初心者から愛好家まで幅広く楽しんでいただいています。
 番組が始まって2年。今回はスタジオを飛び出し、名古屋市内にある老舗ジャズクラブjazz inn LOVELYからお送りするスペシャル版で、時間を拡大してお送りします。実は後藤さんは、ヘレン・メリルも訪れたというこのジャズクラブで、毎朝ピアノの練習をしています。後藤さんにとってホームグラウンドともいうべき場所で、店の営業前に番組は収録されました。

 毎回様々なテーマでお送りしている「ジャズ魂」ですが、今回取り上げるのは後藤さんがジャズの世界に入るきっかけとなったジャズピアニスト、ビル・エバンス(1929-1980)。彼の名曲「ワルツ フォー デビー」は日本での販売が100万枚を突破し、現在もなお売れ続けています。名曲や、貴重な音源はもちろん、後藤さんはピアノを演奏しながら、その魅力の秘密を紐解いていきます。
 今回番組では、あるリスナー(愛知県安城市のペンネーム、馬六(ばろく)さん36歳・男性)から寄せられた長いお便りをモノローグ風に紹介します。馬六さんは「ジャズピアニストは毎日ピアノを弾いています」という番組最後の決まり文句に心惹かれたといいます。
 番組パーソナリティ後藤浩二とビル・エバンス、そして一人のリスナーの思いが番組で交錯していきます。

《番組内容》

  • 22:00 オープニング~「僕の前にはグランドピアノがあります。」

    ~きょうはいつものスタジオではなく、名古屋の老舗ジャズクラブjazz inn LOVELYからの放送。

  • 22:01 リスナー安城市の馬六さんからのお便りをモノローグ風に。
  • 22:03 [M1] ビル・エバンス「Danny Boy」
  • 22:04 リスナー安城市の馬六さんからのお便り
  • 22:05 【ビル・エバンス初期】生い立ちから初期の活動まで紹介。

    ~♪影響を受けたバド・パウエル、レニー・トリスターノの奏法を、後藤さんによるピアノ実演で紹介。

  • 22:11 [M2] ビル・エバンス初期の演奏 「Conception」
  • 22:14 【マイルスとエバンス】

    ~【ビル・エバンスが確立した新たなピアノトリオ】
    [M3] ビル・エバンス「AUTUMN LEAVES 枯葉 Take1」
    ビル・エバンス(pf)、スコット・ラファロ(b)、ポールモチアン(ds)から成る 黄金トリオの演奏。
    それまでトランペットやサックス、ピアノの伴奏役だったベースやドラムがピアノと対等にソロを回す緊張感あふれる即興演奏が、このトリオで生まれる。

  • 22:19 [M4] ビル・エバンス「Waltz for Debby 」
  • 22:20 ♪ビル・エバンスの魅力・特徴を後藤さんのピアノ実演で紹介。
  • 22:25 【亡くなる直前まで演奏したビル・エバンス】

    [M5] ビル・エバンス亡くなる1週間前の演奏「Laurie」

  • 22:30 リスナー安城市の馬六さんからのお便り
  • 22:32 【ビル・エバンスの歌伴】

    [M6] モニカ・ゼタールンド、ビル・エバンス
    「モニカのワルツ Waltz for Debby」

  • 22:38 リスナー安城市の馬六さんからのお便り
  • 22:39 ♪後藤浩二 ビル・エバンスに捧げる自作生演奏 「hope」
  • 22:44 リスナー安城市の馬六さんからのお便り
  • 22:45 エンディング~終了

[後藤浩二プロフィール]

1973年名古屋市出身。4歳よりクラシックピアノを習う。高校時代にビル・エバンスの演奏を聴き、ジャズに興味を持つ。南山大学入学と同時にジャズピアノをはじめ、在学中から名古屋市内のライブハウスを中心に演奏活動を開始。大学卒業と同時にプロデビュー。以来、名古屋を拠点に国内外で精力的に演奏、作曲活動を続け、これまでに9枚のリーダーアルバムをリリース。ジャズ・ボーカリストの信頼も絶大で、作曲、編曲、ピアノ演奏参加のアルバム多数。
II. 年末年始特別編成について

議事の概要

   I. 番組審議

   《審議委員の主なご意見》

  • ラジオでジャズを聞くことの良さを知ることができた。リラックスした時間にこうした番組が聴けるのはうれしい。
  • 現場にリスナー代表が登場した時点で、フィクションなのかノンフィクションなのか解釈が難しかったが、そこにラジオ番組の奥深さを感じた。 
  • パーソナリティが自分を重ねながらジャズについて語り、ピアノを実演するのは講義のようでとてもわかりやすかった。
  • ジャズ界の巨人と名古屋を結びつけるという、娯楽番組を超える意気込みを感じた。
  • 作品の焦点がジャズを通した生き様の描写なのか、ジャズそのものの持つ奥深さの表現なのか、定まっていないようにも感じた。

II. 年末年始特別編成について

編成業務局長から説明があり、了承されました。

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