2018年
第57回 株式会社CBCラジオ番組審議会
開催日 | 平成30年11月16日(金) |
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出席委員 (敬称略・五十音順) |
堀田あけみ (書面参加 団野 誠(副委員長) 近藤清久 杉浦昭子) |
欠席委員 | 松尾清一(委員長) |
議題 | I.番組審議「北野誠のズバリサタデー」 |
放送日時 | 2018年10月27日(土)午前9時~午前11時40分 (審議の対象は午前9時~午前10時) |
プロデューサー・ ディレクター |
菅野光太郎 |
ミキサー | 石神かほり(オフィスオーリー) |
アシスタント ディレクター |
吉田のり子(フリー) |
出演 |
パーソナリティ 北野誠(タレント) アシスタント 加藤由香(CBCアナウンサー) ご意見番 大川豊(タレント・芸人) コーナー出演(いずれも、10時以降のコーナー、審査対象外) 戸井康成(タレント) ※エンタメスポーツコーナーのみ出演 工作太朗(タレント) ※工作太朗の工作員潜入レポートのみ出演 |
《企画意図》
「北野誠のズバリサタデー」は2016年4月にスタートしたワイド番組です。平日午後1時からお送りしている「北野誠のズバリ」の土曜版としてスタートしました。平日同様、北野誠がタイトル通りに世の中のあらゆることを「ズバリ」言い切る“本音トークラジオ”です。平日との違いは、リスナーからのおたよりエピソードを紹介するのではなく、一週間におきたニュースや出来事を深く掘り下げることがメインで「週末ニュースいじり」をテーマに、タレント北野誠と、ご意見番大川豊が、熱い持論を展開しています。
主なターゲットは30代後半~60代を中心とした中高年世代です。
政治経済のニュースから、北野誠が日ごろ関心を持つ高齢化問題や地域活性化などの社会ネタ、そしてスポーツ・芸能まで幅広く話題にしています。一部コーナーでは、ゲストに登場してもらって、ニュースをくわしく解説してもらいます。
《大川豊とは》
番組ご意見番の大川豊(大川総裁)は、東京で舞台を中心に活躍する芸人で、お笑い集団「大川興業」の総裁と言う肩書きを持っていることから、番組では“総裁”と呼ばれています。「現場で何が起こっているか」を自らの眼でみることがライフワークで、日本各地の選挙からアメリカ大統領選、そして北朝鮮からイラクまで自ら足を運び、現地の声を聞いています。そして、その活動を通して人脈も築いています。そういった体験に基づいた説得力のある解説をしています。
また、ボランティア活動に大変熱心で、東日本大震災の経験を活かして、熊本地震や、平成30年7月豪雨の被災地に、定期的に現地で復興ボランティア活動をおこなっています。その他、引きこもりや障害者への支援もおこなっています。
《番組内容》~主なコーナー説明~
▼9時台- 《オープニング》
- 《ズバリ!週間ニュース》
一週間のニュースをピックアップして北野とご意見番が持論を展開するコーナー。
①外国人材の受け入れ拡大に向けた法律の改正論に自由民主党からも異論
異論の中には、「外国人材の受け入れよりも先に、日本のニートや引きこもりの人材を活かすことに重点をおくべき」という意見がありました。今回はその点に注目しました。②トルコのサウジアラビア総領事館でジャーナリストのジャマル・カショギ氏が死亡した事件で「事件は計画的だった」とサウジアラビアが見解修正。
戦場のジャーナリストたちとの人脈を持つ大川豊が解説。 - 《北野誠の気になるニュース》
北野誠が特に気になったニュース・話題ついて自らの意見を語るコーナー。
『個人情報はどこまで必要?』
個人情報の法律から見た面について、電話ゲスト 角田龍平弁護士の見解を聞きながら、北野の疑問を掘り下げていきます。 - 《今週のココ掘れニュース》
気になるニュースをゲストと電話をつないで掘り下げるコーナー。
『名古屋円頓寺商店街に活気が戻る理由』
今回は、電話ゲストではなく、スタジオゲストとして、円頓寺商店街を盛り上げている立役者、建築家でナゴノダナバンクの市原正人さんを招きました。→円頓寺商店街育ちでない市原さんがなぜ、商店街の復興に関わったか?
また、11月中旬に行われる「円頓寺 秋のパリ祭」の開催経緯などを伺い、円頓寺商店街の復興の裏話を紹介しました。
審査外の主なコーナー
▼10時台- 《週間!エンタメ・スポーツ》
戸井康成を交えてエンターテインメントやスポーツのニュースをふりかえるコーナー
・積み木崩し著者 穂積隆信さん死去
・ボクシング村田 完敗
・ソフトバンク日本シリーズ進出
・卓球 福原愛 引退
・女子駅伝 執念のタスキリレーに賛否の議論
・プロ野球ドラフト、根尾は中日に。吉田輝星は日本ハム - 《ズバリ聞きたい!》
話題の本の著者や、話題の人にインタビューするコーナー。
『映画「愛と法」出演者 南和行弁護士に聞く』
スタジオゲスト:弁護士 南和行さん→さまざまな映画祭で高い評価を受けたドキュメンタリー映画「愛と法」。
主人公は、大阪の下町で「なんもり法律事務所」を営む弁護士、南和行さんと吉田昌史さんの男性カップル。二人は男性同士ですが披露宴をあげ共に生活をしています。
この映画は社会弱者や人権問題などの弁護活動に日々、勤しんでいる二人の姿を追ったドキュメンタリーです。
今回は、出演者の南和行さんに、「自身のこと」、「社会的弱者の弁護活動を通して感じること」などについてお聞きしました。
南さんは、「世の中当たり前ということが実は決して当たり前じゃない、人それぞれにありのままという姿がある、それを自由に言える社会になるよう、そういったことをちょっとづつ芽吹かせるような活動をしていきたい」と語っていました。 - 《大川豊の気になるニュース》
コメンテーター大川豊が特に気になったニュース・話題ついて持論を語るコーナー。
『戦場でのジャーナリストの活動』→シリアの武装組織からフリージャーナリストの安田純平さんが解放されました。
無事を喜ぶ声がある一方、自己責任論に基づく批判もあり賛否の意見がおこっています。
以前、イラクで安田さんと会ったことある大川は、現地の人の声もダイレクトにふれたことがあります。現地の人たちから大川は、「現地の報道についてイスラム社会よりか、欧米社会よりの報道しかない。フラットな立場で見ることができる日本に報道してほしい」と願いを受けることがあるそうです。大川は「日本が世界に向けて発信する報道専門局をつくるべきだ」と持論を展開しました。
- 《工作太朗の工作員潜入レポート》
名古屋の芸人・工作太朗が気になるコトや場所を調査し、報告するコーナーです。
『謎の団体「つちのこ学会」に潜入』→日本を代表するUMA「つちのこ」に関する謎の団体をtwitter上で見つけた工作太朗は、今回、この「つちのこ学会」を調査しました。「つちのこ学会」の活動内容はツチノコの研究、乱獲、繁殖及び養殖(予定)など。新潟糸魚川を中心に、愛知支部、東京支部、埼玉支部、福岡支部で現在活動中だそう。工作太朗は、その主催者に接触し、ベールに包まれた組織の全貌にせまりました。
議事の概要
《審議委員の主なご意見》
- 番組で話題になっていた商店街へ実際に足を運び、これまで知らなかった名古屋ならではの魅力を見つけられた。テーマ設定とゲストをスタジオに招いた構成を評価したい。
- ニュースをわかりやすく、聴きやすく、共感できるようにしようとする工夫が感じられた。土曜の朝、重くなりすぎず、知らない話や情報が得られるとても素晴らしい番組だと感じた。
- 着眼点がよく、骨のある番組。パーソナリティ個人の見方でニュースを紹介することに意味があり、聴いていて気持ちよかった。
- コメンテーターが現場に足を運んでおり、言葉に説得力があった。
- 時事問題に対してパーソナリティが行った"例え"に飛躍しすぎる感があった。その一方、リスナーに問題をあらためて考えてもらうきっかけになりやすいとは思うので、今後バランスをとりながら番組作りの熟度を増してほしい。