2017年
第48回 株式会社CBCラジオ番組審議会
開催日 | 平成29年12月15日(金) |
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出席委員 (敬称略・五十音順) |
近藤清久 杉浦昭子 団野 誠(副委員長) 松尾清一(委員長) (書面参加 堀田あけみ) |
議題 | 1. 番組審議 「後藤浩二ジャズ魂~あなたと夜と音楽と~」 |
- 1. 番組審議
「後藤浩二ジャズ魂~あなたと夜と音楽と~」
放送日時 | 平成29年11月19日(日)22:30~23:00 |
プロデューサー | 山室雅子 |
ディレクター | 森 主光(IF STUDIO JAPAN) |
出演 | パーソナリティ 後藤浩二(ジャズピアニスト) |
《企画意図》
日曜の夜に大人がゆったりと楽しめるジャズの番組を。名古屋出身のジャズピアニスト後藤浩二が、肩肘張らないトークで、初心者にもやさしくジャズを語る番組です(2016年10月スタート)。自らのCDコレクションからとっておきの名盤や隠れた名曲を紹介。また、スタジオに持ち込んだエレクトリックピアノを使いながらのジャズ解説や、スタジオ生演奏が聴きどころです。今回は、“ニューヨークのため息”と呼ばれたジャズボーカリスト、ヘレン・メリルを特集します。
《番組内容》
- ■22:30
スタジオ生演奏で「伊勢佐木町ブルース」
- ■22:31
M1 CD 「Helen Merrill With Clifford Brown」から
「You'd Be So Nice To Come Home To」
*1954年、ジャズの歴史に残るヘレンの最高傑作。
ヘレンはこの歌で“ニューヨークのため息”と呼ばれるようになる。 - ■22:33
【ヘレン・メリル プロフィールと歌の魅力】
1929年ニューヨーク生まれ。クロアチア(旧ユーゴスラビア)移民の両親の元に生まれる。15歳でジャズクラブにデビュー。
「You'd Be So Nice To Come Home To」の成功は共演者の力が大きい。
天才トランペッタークリフォード・ブラウンと、編曲は若き日のクインシー・ジョーンズ。 - ■22:38
【日本との関わり】
1960年に初来日。1966年には日本へ移住。
日本のジャズメンとの共演や 民謡などを歌ったアルバムを発表。
青江三奈とのエピソードも。 - ■22:39
M2 CD「The Artistry Of Helen Merrill」から「Itsuki No Komoriuta」
- ■22:44
【アレンジの重要さ、共演者の大切さ】
スタジオ生演奏で、歌手の声に合わせた後藤流の編曲法を紹介。
編曲の難しさとやりがい。 - ■22:46
M3 CD「Brownie Homage To Clifford Brown」から
「You'd Be So Nice To Come Home To」
*40年前、ともに名盤を生み出したクリフォード・ブラウンに捧げる曲。
今春、ヘレン・メリルは70年間のジャズ活動からの引退を発表。
日本のファンへメッセージを紹介。 - ■22:52
お便り紹介
- ■22:53
スタジオ生演奏で「You'd Be So Nice To Come Home To」
- ■22:55
エンディング~終了(22:59:00)
議事の概要
《審議委員の主なご意見》
- 日曜日の夜に聞くのにぴったりな、くつろいだ気持ちになれる良質な大人の音楽番組だと思った。
- 短い中に濃い内容がぎゅっと詰まっている番組だ。後藤さんの語り口は、どちらかというと朴訥な印象だが、いかにも音楽の職人らしく好感が持てた。後藤さん自身が、その場で演奏することも臨場感を高めている。
- ジャズシンガー、ヘレン・ミレルと 青江三奈が親交が深かったエピソードを語って、二人の曲を聞かせたり、ハスキーボイスとシルキーボイスなど声質の違いによって最適なアレンジ方法が違う事を分かりやすく解説するなど、内容が大変興味深く引き込まれた。
- JAZZというとカッコイイけど難しいイメージだが、この番組は、有名な曲とエピソードで綴られ、JAZZをよく知らない人も、スッと入っていけるような工夫がされていると思った。
- JAZZを知らない人にも「今度聞くときは そういう聴き方をしてみよう」と思わせる説得力があり、知識も得られ、次も聴いてみたくなる番組で、ぜひ放送を続けて行って欲しいと感じた。