2015年
第23回 株式会社CBCラジオ番組審議会
開催日 | 平成27年6月5日(金) |
---|---|
出席委員 (敬称略) |
太田睦男 金森茂明 団野 誠(副委員長) 堀田あけみ |
欠席委員 | 松尾清一(委員長) |
議題 | 1.番組審議 平成27年日本民間放送連盟賞 番組部門 ラジオ教養番組 出品作「オヤジの階段」 |
- 1.番組審議
平成27年日本民間放送連盟賞 番組部門
ラジオ教養番組 出品作「オヤジの階段」
放送日時 | 平成27年5月30日(土)21:00~22:00 |
プロデューサー | 森合康行 |
ディレクター | 菅野光太郎 |
ミキサー | 舘一孝 |
ナレーション | 石井亮次(CBCアナウンサー) |
《企画概要》
日本女性が生涯に産む子供の数いわゆる「合計特殊出生率」は、1.43人(2013年)。子供の生まれる数は、今、過去最少になっています。この様に少子化が社会問題になる中、愛知県の榎本知久(ともひさ)さん(42)・あきこさん(36)ご夫妻は、10人の子宝に恵まれ育てています。
榎本さんのお子さんは、中学二年から1才までの男児8人、女児2人の10人兄妹です。(双子・三つ子はいません。)
10人兄妹の子供たちは喧嘩もせずとても仲良しです。
12人家族の大黒柱・知久さんは、今流行りの「イクメン」で、家事を助けながら家計を支えます。そんな知久さんは幼少期、親の離婚で親戚に預けられる日が続き、大人になったら「家族」をつくることに憧れていました。あたたかい「家族」の経験が少ない知久さんは、家族をつくる上で「自分の中に父親像が無く、家族のつくりかたが分からなかった」と語ります。
番組では、この10人の子供を持つ知久さん一家に密着し、知久さんが階段を上る様に妻と二人三脚で榎本家をつくっていく姿を描きます。また、榎本家の子育てを通し、父親になるということについて考えます。
《審議委員の主なご意見》
- 子だくさんの番組はテレビにあふれているので期待していなかったが、その思いが気持ちよく裏切られた。
- 両親の優しさや、子どもたちの屈託のない声を引き出しており、情景が浮かび上がってきた。
- 取材現場の多さに感心した。いろいろなシーンがきめ細かくあって、それを煩わしく感じない構成になっていた。
- 全体的にいい番組だと思ったが、途中の音楽が、番組にあっているのかな、と違和感を覚えた。
- 番組名に違和感があった。ともひささんは、俗に言う「オヤジ」という表現とは最も遠い人ではないかと思った。
- 子どもが、忘れたい過去を受け止める場面について、中学生にとっては大変なことだったと思う。しかし、それを引き出すことができたのは、取材する側との信頼関係があったからこそだと思った。
- 番組のところどころで、官公庁の発表するデータが盛り込まれており勉強になった。
- つくり手が何を伝えたいかが良くわかる構成だった。親の収入や会社のサポートの内容など、聞いていて気になる事柄も、うまくフォローされていた。
- こうした「子育てが楽しい」という番組が、ときには必要だと思った。