2014年7月19日放送
健康ニュースのキーワード

★キーワード=『老老介護』
厚生労働省の「国民生活基礎調査」の結果が、今週発表されました。これは国民の健康や医療、福祉の現状について調べ、3年ごとに発表している調査です。65歳以上の人の生活実態を調べたところ、夫婦二人暮らしが40%、親子二世帯暮らしは14%でした。調査を始めた27年前には、夫婦二人暮らしが20%にすぎず、親子二世帯暮らしが47%でしたから、今回の調査では、両者の割合が逆転、夫婦二人だけで暮らす人が倍増していました。中でも、要介護認定を受け介護サービスを利用している人の現状を調査した項目では、調査開始以来初めて、介護する側も、される側も、65歳以上という老老介護の人が半数を超えました。要介護になった原因の1位は脳卒中などの後遺症、2位は認知症、3位は高齢による衰弱でした。介護する側のストレスの原因を聞いたところ、家族の病気や介護のことに加えて、自分の病気や介護に対する心配も多くの人が抱えていて、配偶者の介護をしながら、自分の病気への不安やストレスを感じている人がたくさんいることがわかりました。老老介護の深刻な実態が浮き彫りになった調査でした。
教えて!ドクター
★7月のテーマ「更年期障害」
【ホルモン療法】
ホルモン療法とは、基本的な考え方として低下したものに対して補うという発想です。例えば、一日一回飲み薬を飲んでいただいたり、二日に一回貼り薬を張っていただくものがあります。これらは自律神経系の失調に対して強い武器となります。また、この時期エストロゲンの低下と相まって骨がもろくなる、いわゆる骨粗しょう症の改善にも一定の効果をもたらします。しかし、ホルモンに依存性のある乳がん等に治療中や過去に治療を受けられた方や、重症の肝臓病や血栓症の方は原則対象外です。過去にホルモン療法が乳がんに結び付くという、行き過ぎた解釈が生まれたことがありました。しかし専門機関が見直したところ、五年未満の使用では乳がんが増えることはないという結果が出ていますので、さほどナーバスになる必要はないかと思います。
スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪
<仕事内容について>
在宅で療養生活をなさっている方のお宅を医療や介護の専門職が訪問して、看護やリハビリの提供をしたり、介護相談などをお受けしたりしています。現在ヨナハ在宅ケアセンターでは、訪問看護ステーションや訪問リハビリ、地域包括支援センターなど七つの事業所が活動しています。
<一番大切にしている事>
「患者様、ご家族様の想いを聴く」ということです。思い込みや表面的な聞き取りでは本当は何を求めているのかということが掴めず、必要なケアを提供することができません。じっくりと話を聴かせていただくことを心がけています。
<心に残るエピソード>
末期ガンの40代の主婦の方のお話です。ご主人と20代の娘さんが2人いらっしゃいました。死を受け止めるという事に対して、家族への愛情が深い分、気持ちの揺れ動きや葛藤がありました。亡くなられた時に、ご本人の希望でご主人との初デートで着た洋服を着ていただきました。そしていつも使ってみえた化粧品を使い、娘さんと一緒にエンゼルメイクをさせていただきました。出来上がってご主人をお呼びしたら、「K子がまるで生き返ったようだ。K子、お前は本当にいい女だったよ。」と頭を撫でてお通夜の部屋までお姫様抱っこで連れていかれました。私もその時は年齢や家族の状況が近かったため、特に印象深かったです。
<スマイルメッセージ>
私は在宅での看取りを経験する中で、自宅で最期の時に家族が立ち会うことに大きな感動をいただく場面がたくさんありました。その方の生き様、いいことも悪いこともあったと思います。そういう人生の生き様を家族や親しい人で見届ける、そういうことが送る人にも送られる人にも豊かな想いを残すことになるのではないかと思います。
