|
|
|
|
ジンマンを首席指揮者としての最後の日本ツアーとなった今回の演奏、CDでも定評のあった後半のブラームスは、たっぷりと弦を歌わせて、隙の無いさすがの好演となった。
また、クレーメルのベートーヴェンでは、彼の演奏するカデンツァに注目が集まった。山田治生氏によると、シュニトケやクライスラー作のものがかつて話題になったようであったが、今回はベートーヴェン自身がピアノの為に書いたスコアに現代の作曲家キーシンが手を加えたもので、本邦初演となった。聴衆の評価は二つに分かれたが、これもいかにもクレーメルらしいと言えよう。実に美しい弱音を堪能させた第2楽章や、一種、諧謔味に富んだ最終楽章など、聴衆を唸らせる瞬間、瞬間を見せたパフォーマンスであった。
|
巨匠デイヴィッド・ジンマンとの、20年にわたる蜜月の有終を飾るトーンハレ管弦楽団。
世界的なヒットとなったベートーヴェン交響曲全集は、未だに鮮烈な記憶となっている。
これに続いたブラームスやマーラーの全集も高い評価を集め、輝かしい一時代を築いてきた。
20世紀の作曲家を積極的に取り上げ、音楽界に独自の地平を切り開いてきた名ヴァイオリニスト、クレーメル。
彼をソリストとして迎えるベートーヴェンと、楽団の真価を遺憾なく発揮するブラームスは、オーケストラ音楽の王道を行く演奏となるに違いない。 |
|
|
デイヴィッド・ジンマン |
ギドン・クレーメル |
|
|
指揮 |
デイヴィッド・ジンマン |
ヴァイオリン |
ギドン・クレーメル |
管弦楽 |
チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団 |
プログラム |
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 作品68 |
|
|
公演日 |
2014年4月12日(土)
【開場】16:30 【開演】17:00 |
会場 |
愛知県芸術劇場コンサートホール |
料金 |
S¥20,000 A¥17,000 B¥13,000 C¥10,000 D¥7,000 |
|
|
|
|