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ベートーヴェンの“ロマンス”やチャイコフスキーの“憂鬱なセレナード”など、親しまれながらもオーケストラとの共演では聴く機会の少ない小品を、樫本大進は効果的なピアニッシモを織り交ぜ、表情豊かに聴かせた。これを支えたオーケストラも非常に美しかった。これも指揮者プレトニョフの手腕によるものだろう。オーケストラはとにかく上手いし洗練された演奏を聴かせてくれた。チャイコフスキーの4番の最終楽章など猛烈なスピードでまさに唖然とさせられる演奏だった。
公演日のアンコール曲
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」よりトレパーク
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ピアノに指揮に作曲にと、芸術におけるその傑出した才能があらゆる賛辞を受けているプレトニョフ。彼は自ら創設したロシア・ナショナル管弦楽団を短期間に世界的レベルに引き上げ、2007年の音楽祭公演では唖然とするほど統率が取れた、素晴らしい演奏を披露している。共演の樫本大進は後日、ベルリン・フィルの有名な野外コンサート、ヴァルトビューネでもこのプログラムを弾くという。熱気溢れる共演が期待される。 |
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ミハイル・プレトニョフ |
樫本大進 |
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芸術監督/指揮 |
ミハイル・プレトニョフ |
ヴァイオリン |
樫本大進 |
プログラム |
グラズノフ:組曲「中世より」作品79
チャイコフスキー:「懐かしい土地の思い出」より“メロディー” *
チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォ *
チャイコフスキー:憂鬱なセレナード *
ベートーヴェン:ロマンス第2番 ヘ長調 * (*ヴァイオリン 樫本大進)
チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 作品36 |
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公演日 |
6月17日(日)15:00 |
会場 |
愛知県芸術劇場コンサートホール |
料金 |
S\15,000 A\13,000 B\10,000 C\8,000 D\6,000 |
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ここにオーケストラの醍醐味あり!
ミハイル・プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団が「名古屋国際音楽祭」に登場するのは2007年以来2度目。前回は最初のチャイコフスキー「フランチェスカ・ダ・リミニ」から強烈な印象を聴く人に与えた。
とにかくプレトニョフの指揮が自由自在にオーケストラをコントロールし、オーケストラもものすごい集中力でそれに反応するのである。ロシアの大地を思わせる重厚な響きの中にも洗練されたテンポ感を失わず、緩急自在に変化する曲想がくっきりと浮かび上がるといった、オーケストラを聴く醍醐味満点の演奏が繰り広げられたのだ。ロシア・ナショナル管弦楽団はまさに創設者プレトニョフのためのオーケストラである。本当に上手いし、美味いオーケストラなのだ。今回もプレトニョフ独自の世界に浸りたい。
プログラムがようやく固まった。上記の曲目が名古屋公演のプログラムとなる。樫本大進は後日、ベルリン・フィルの有名な野外コンサート、ヴァルトビューネでもこれらの曲を弾くという。大いに期待したい。 |
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