テレビ
ラジオ
イベント・映画
ニュース
天気
ドラゴンズ
アナウンサー
ショッピング
#529 7月30日
「近江の雁皮紙」
滋賀県大津市(JR東海道線・南草津駅)
国宝級の絵巻物や書籍には欠かせない高級和紙として「紙の王」と呼ばれる雁皮紙。
その上品で光沢のある紙肌は平安王朝の女流歌人たちに広く愛されていました。
平安時代、王朝文化を彩った雁皮紙。
雁皮という植物の皮から生まれる優雅な和紙です。
近江で雁皮紙づくりが始まったのは、江戸時代の後期。
原料の雁皮が豊富に自生するこの地に越前から技術が伝わりました。
短く細かい繊維が絡み合ってできる美しさと風格から“紙の王”とも称される雁皮紙。
丈夫で保存がきく上、細い字を書くのに適しているため、かつては、写経や手紙に用いられていました。
中でも、薄く漉いた雁皮紙は、宮中の女性が愛用。
常に懐に偲ばせ、和歌をしたためたと言います。
薄く滑らか、独特の光沢を宿した近江の雁皮紙。
今に受け継がれた紙漉の技が、文化の香りを放ちます。
お問い合わせ
成子紙工房 077-549-0323