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#168 2月6日 『瀬戸本業窯』 愛知県瀬戸市 (JR中央線・定光寺駅)
1800年頃、焼き物の代名詞とも言える瀬戸物も、
有田の磁器に押されて、衰退の一途をたどりました。
ところが、一人の陶工が九州へ渡り、その技法を持ち帰った事で、瀬戸は再び焼き物の都として輝きを取り戻しました。

使うほどに温もりを増す瀬戸焼の器。
瀬戸本業窯は、庶民の暮らしに
根ざした焼き物を作り続けています。

焼き物の町として知られる愛知県瀬戸市。
その中心地・洞町には、
昔ながらの焼き物作りが受け継がれています。

鎌倉時代――――、
日本の六つの焼き物の産地・六古窯が誕生します。
しかし、釉薬を使う事が
可能だったのは瀬戸だけでした。
しかも、純白で荒い瀬戸の土は、熱にも強く、
焼き物に最も適していたのです。

江戸時代の後期、
庶民が陶器の器を使うようになると
瀬戸の丈夫な焼き物は、
日本全国に広がります。
やがて、焼き物の事を「せともの」と
呼ぶほどになりました。

 

一年がかりでこしらえた土と釉薬を
陶工の熟練した技が操り、炎が焼き上げる。

300年前と同じ技法で作られた
瀬戸本業窯の焼き物。
温かく手に馴染みます。