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今までの公演

#353 辻仁成「贖罪」

今回のゲストは辻仁成さん。作家としても映画監督としても名高い。パリを拠点に活動を続けられているが、Twitterに「スジナシに出たい」と書いて頂き、出演が決まった。鶴瓶さんは「今まで何人もの演出家が撃沈してますよ」と脅かすが、辻さんはそこまで緊張していないよう。即興ドラマが楽しみだ。スタートは辻さんの希望で、鶴瓶さんが板付き、辻さんはフレームインだ。

辻は大きな音を立てて入ってくる。手には拳銃を持っていて、迫力満点の登場だ。辻は「Stand up!!(立て!!) Raise your hands!!(手をあげろ!!)」と英語で叫ぶ。辻が銃を突きつけると、鶴瓶は怯えながら「みつこ!!みつこ!!」と妻の名前を叫ぶ。辻はテロリストだ。辻は鶴瓶が日本人だと分かると「なんだ日本人か」と日本語に。辻は「動くんじゃねーじっとしてろ!!」と鶴瓶を人質にとる。辻はかなりイライラしていて、怯える鶴瓶に「何笑ってんだよ!!何がおかしいんだよ!!」と怒鳴る。鶴瓶は全く笑ってなどいない。恐怖に怯えるだけだ。

鶴瓶はなぜかメガネを外す。そこには今にも泣き出しそうな顔があるが、辻は「誰かに似てるなー」と言う。辻は「パスポート見せてみろよ」と鶴瓶の素性を探ろうとするが、パスポートは妻が持っていた。鶴瓶は身元を証明できないが、辻は「そっくりな顔を知ってるよ・・・サタケ」と不敵な笑みを浮かべる。辻は相当イライラしているようで、鶴瓶が動く度に「動くんじゃねー」と怒鳴り銃を突きつける。鶴瓶は恐怖で震えあがっている。すると辻は自分の話をし始める。

辻は13年前にこの地に来て、リサという娘もいた。しかしその娘とは会えなくなってしまったのだという。辻は「お前のせいでな!!サタケジュンイチ!!」と銃を突きつける。鶴瓶は「人違いや・・・」と言うが、辻は全く動じない。すると辻は「ちょっと待ってろよ」と言うと、電話をかけ始める。相手はコバヤシという男。辻曰く、コバヤシは鶴瓶の部下であり、辻の上司にあたる男だった。辻は「アンタんとこのサタケ会長・・・」と一連の事情を説明する。コバヤシから何を言われたのか、辻は「俺はもう終わってんだよ」と言い放ち、電話を鶴瓶に渡す。鶴瓶は飛びつくように電話を取るが、辻は「もう電話は切れてるんだよ!!」と怒る。振り回される鶴瓶。すると辻は「1分間だけ話させてやるよ。言いたいことがあったら言え」と、鶴瓶の話を聞こうとする。

その瞬間、鶴瓶の態度が豹変。縮み上がっていた鶴瓶が、急に足を組みだす。目つきも変わり、とても大きな態度だ。鶴瓶は「おい、何でここにいるって分かったんや?」と偉そうな喋り方。辻は「やっと本性を現しやがったな・・・」と嬉しそう。辻は拳銃を向けているが、鶴瓶は「撃てるもんなら撃ってみろボケ」と強気な姿勢を崩さない。それは、辻にはリサという娘の存在があったからだ。鶴瓶は「リサに会えんくなるぞ・・・」と脅すが、辻の口から「リサは死んだよ。俺が首を絞めて殺したんだ」とまさかの言葉が。鶴瓶は「ホンマか?」と驚くと、辻は「俺はずっと頭の中がかゆいんだよ!!」と叫ぶ。娘のことが頭から離れないのだ。鶴瓶は辻の拳銃を奪おうと襲い掛かるが、ここは辻に軍配が上がる。

辻の心はもう死んだも同然だった。娘がいなくなってしまったのと同時に。辻は「やるよホラ!!俺はもう死にたいんだ!!」と鶴瓶に拳銃を渡す。鶴瓶が辻に銃を向けると、辻は両手をあげる。そして辻は「俺は死んでリサの所に行きたいんだよ!!そしてお前は恨みを抱えて一生生きていくんだ!!」と笑いながら叫ぶ。すると辻に向けられていた銃口を、鶴瓶は自分の頭に向ける。そして鶴瓶は「うわぁーーー!!」と叫びながら外へと飛び出す。ここで中井さんのOKコール。

あまりに迫力満点のドラマに、中井さんは「こわいー」と身をすくめた。辻さんが持ち道具で拳銃を持ったことに関して、鶴瓶さんは「自分で全部背負わなきゃいけないから、ものすごく勇気がいること」と評価した。辻さんは「鶴瓶さんの胸を借りるつもりでやりました」と満足そう。辻さんは、鶴瓶さんに「ごめんなちゃい」と可愛らしく挨拶をすると、笑顔でスタジオを後にした。

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