教えてドクター

視聴者の皆様から健康天気予報の予報ジャンル*についての
疑問や質問をドクターにお答えいただきました。

関節痛

  • 中学生の息子が「オスグット(成長痛)」です。気をつける点や 改善方法があれば教えてください

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

急に身体が大きくなる成長期には、骨にある成長軟骨の細胞が盛んに分裂して柔らかくなります。膝の下の成長軟骨には膝を伸ばす強い筋肉が付着しているので、スポーツをやりすぎると腫れて痛んでくるのがオスグッド病です。放置すると骨の伸びに筋肉の伸びが追いつかず、身体が硬くなってしまいます。スポーツ以外の時にも、太ももの前にある大腿四頭筋や後ろにあるハムストリングのストレッチをして身体を硬くしないようにしましょう。痛み自体は一度起こると成長が終わるまでは治りにくいので、痛みとうまく付き合ってゆく必要がありますが、成長が終わると自然に痛みは消えるので、スポーツそのものをやめる必要はありません。

  • 毎朝起きたときに左手の人差し指と中指の関節が痛くてしばらくこすらないと
    曲げられない状態です。リウマチの検査は異常なしだったのですが、
    何が原因なのでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

朝の動かしはじめに指に痛みを感じる場合には、関節リウマチ以外に「バネ指」と呼ばれる狭窄性腱鞘炎(きょうさくせいけんしょうえん)の可能性があります。手の使いすぎなどをきっかけに、指を曲げる腱が指の付け根で炎症を起こして腫れ、力を入れると腱鞘に引っかかってバネ仕掛けのような弾発現象を起こします。
治療は、炎症を抑える塗り薬を使ったり、ステロイド剤の注射をしたりして治します。一方で、関節リウマチの初期症状は多彩で、血液検査に異常が無くてもそれだけで安心は出来ません。症状が続く場合にはぜひ整形外科を受診してください。

  • 関節の古傷が寒いときに痛むのはなぜですか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

過去に痛めた事がある関節には、時間の経過と共に様々な程度の外傷性変形性関節症という状態が起こります。そのため日常生活では問題が無くても、古傷のない正常な関節に比べると炎症を起こしやすくなっています。一方、痛みを感じる末梢神経は、寒くなると痛みに敏感になり、より痛みを感じやすくなります。炎症を起こしやすくなった「関節」と痛みを感じやすくなった「神経」の相乗効果で、寒くなると古傷が痛むという現象が起こります。寒さ以外に気圧の低下、湿度の上昇も同じような影響があると考えられています。

  • 僕はバレー部です。しょっちゅう突き指的なことをします。
    突き指をしたらどうしたらいいのか、病院に行った方がいいのかとか
    教えてください。

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

突き指には大きく分けて2つの種類があります。
まず第1関節を傷めて指が伸びない場合、これは「マレットフィンガー」といって指を伸ばす腱が断裂したケガで、骨折をともなう場合には簡単な手術が必要です。
次に第2関節を傷めて痛くて曲がらない場合は、関節を横から支えている「側副靱帯」の損傷です。指を伸ばした位置で正しく固定しないと第2関節が伸びにくくなる後遺症を残す場合があります。
このように、突き指といってもあなどれません。こじらせる前に、早めに整形外科を受診しましょう

  • ヒザが痛く、2年近く整形外科に通いましたが、好転しませんでした。
    正座はできません。階段の昇降、和式トイレにも苦労しています。
    ヒザ周囲の筋肉を強化すると、改善すると聞いたのですが、どのようにすれば、
    強化できるのでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生



中高年のひざ痛の原因で最も多いのは変形性膝関節症で、初期であれば体重の管理と筋力強化で症状の改善が期待できます。正座などの痛みを伴う動きは避け、大腿四頭筋、ハムストリングなどの大腿部の筋肉と、殿筋群というおしりの筋肉を鍛えるトレーニングが大切です。また、股関節が硬くなっている方が多いのでここをほぐすストレッチも効果的です。これら全ての要素を兼ね備えた運動が、お相撲さんがよくやる「四股」の動作です。ゆっくりとした動作で四股を踏むと、必要な全ての要素が含まれていますので、痛くない範囲で無理をしないよう注意しながら試してみてください。

  • 関節痛に入るかどうかわかりませんが、ここ一年ぐらい、時々足の付け根が痛くなります。体重をかけると、痛くて沈みこむような感じになります。
    何かの病気でしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

下肢の付け根の関節を股関節といいます。生まれつき股関節の形成不全がある方がいて、その程度がひどい場合には子供の時に症状が出ますが、軽度の方は何も症状が無く進み、30代、40代で痛みが出てくる場合があります。これを二次性変形性股関節症と言います。同様の症状は筋力低下や使いすぎ等でも起こりますが、ご質問の方の場合1年くらい症状が継続している様なので、一度整形外科でレントゲンを撮って関節の状態をチェックすることをお勧めします。

  • ヒザが痛いとき、水がたまっているから抜いたという話しを聞きますが、抜くとヒザが曲がらなくなるから抜かない方がいいという話しも聞きます。
    本当はどちらなのでしょう?
    (そもそも、どんな水が、なぜたまるかも教えて欲しい)

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

正常な関節の中には「滑液」という液体でうるおっています。滑液は「滑膜」という関節の内張りの膜で産生され、同時に吸収もされており、関節の滑りをよくしたり、関節軟骨を栄養したりする重要な役割を持っています。
ひざが痛む時には関節に炎症が起きています。炎症が起こるとサイトカインという物質が出て滑液の産生が亢進するので水が溜まった状態になります。この水は炎症が治まれば自然に吸収されますが、あまり沢山溜まるととても痛いので、注射器で抜きます。特に最初の診断の時には、溜まっているのが水か血液か膿か等の鑑別は、抜いて調べないと分からないので、診断のために抜くことがあります。溜まっているのが水だと分かれば、原因になる炎症を抑える注射やお薬を使って治療します。

  • 4年前に70kg近く太り、その時に変形性ヒザ関節症と診断され、1年かけて50kgまで落としてもう3年になります。(ずっと50kgを維持)
    にもかかわらず、時々ヒザに痛みが出ます。体重を落としても、磨り減った軟骨はもう、元に戻らないかもしれませんが、何かいい方法はないのでしょうか?
    (もちろん、痛みは70kgあった時に比べるとかなりやわらいでいますが)

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

体重を維持しているのは素晴らしいことです。良い生活習慣が維持できていると思われますので、是非今後も継続していただきたいと思います。膝がさほど悪くなくても、たとえばインフルエンザの時に関節が痛むのでも分かるように、関節の痛みは様々な原因で起こります。例え痛みが出ても自然に消えるものであれば心配ありません。ヒザの痛みの予防には、正しく動かして可動域と筋力を維持することが大切です。痛みの頻度が多くなるようなら一度整形外科を受診してください。

  • カルシウム不足と関節痛の関係って(若いとき)あるのでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

最近の研究で、高齢者だけではなく若年者やプロスポーツ選手のようなアスリートの中にも、カルシウムの摂取不足の人が居ることが分かってきています。カルシウム不足がすぐに関節の痛みの原因になることは少ないのですが、カルシウムやビタミンDが不足した状態が長く続くと体内で骨の代謝バランスがくずれ、骨折しやすくなったり、中高年になって骨粗鬆症になりやすくなったりするので要注意です。偏った食事は避け、納豆、青魚、牛乳(乳製品)等をバランス良くとり、日光に当たって運動する時間を作りましょう。

  • 私はリウマチを患っていますが、紫外線にはあまり当たらない方がいいのでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

リウマチ患者さんが紫外線に当たると病気が悪化するという報告は出ていません。
ただ重度のリウマチで、治療薬としてステロイド剤を長期間飲んでいる方は、副作用で皮膚が薄くなることがあります。その場合には強い紫外線にさらされると障害を起こす可能性がありますから注意が必要です。
リウマチの方は骨がもろくなりやすいので、骨粗鬆症の予防が必要になるため運動も必要です。紫外線をカットしつつ無理のない範囲で関節を動かす時間を作りましょう。

  • 関節痛は湿度何%位が一番楽なのでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

個人差が大きいので数字で何%と答えることは困難です。
関節痛に影響する環境因子を調査した研究では、1)気温の低下、2)気圧の低下、3)湿度の上昇などで痛みを感じやすくなるという結果が出ています。
一方で、これら環境因子に対する感受性には個人差が大きく、ある人がつらいと感じる環境で他の人もそう感じるとは言えません。まれですが、中には寒さより暑さの方がつらいと感じる方もいます。したがって、自分の状態とその日の天候を記録し、一番つらい湿度、一番快適な湿度を知っておいて、それに合わせた環境を整える努力をするのが良いと思います。

  • 朝起きた時に関節の動きが悪く、無理をして動くと余計に痛みがひどくなります。実際に転びそうになったこともあります。
    転倒防止等、何か良い方法があれば教えて下さい。

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

動き始めに関節の不調を訴える方は非常に多いものです。とくに朝の動き始めは、夜間関節をあまり動かさない時間が長いので特に気になります。原因としては大きく2つ考えられます。一つめは、関節リウマチの初期症状の場合です。これは「朝のこわばり」といって、朝起き抜けに、左右両方の手首や指がこわばった感じになります。二つめは関節の表面にある軟骨が少し変性している場合で、老化現象のごく初期の症状として、体重がかかる膝に多く見られます。対処法は、夜間関節を冷やさないように、保温に注意し、朝起きたら歩き始める前に布団の中で、体重をかけずにゆっくり屈伸するなど、準備運動やストレッチをしてから動くと良いと思います。

  • よく寝ていながら突然足が吊ります。
    その時はもう足がちょん切れるんやないかと思う位の痛みがなかなか引きません。
    これを治すにはどうすればよいでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

ふくらはぎの筋肉が急につって激痛を生じる事を、こむら返りと呼んでいます。夜起きやすいのが特徴で、原因は様々です。腰の神経の通り道が狭くなる脊柱管狭窄症にともなう場合、糖尿病にともなう場合、下肢の血行障害による場合など、他の病気に合併して高齢者に生じるものと、特に原因無く起こるものの両方があります。ご質問の方々はまだ若いので、後者の可能性が高いと考えられます。治療や予防には就寝前に入浴してからだを温め、下肢の疲労を取って血行を改善するのが効果的です。ただ、起こってしまうと非常につらいので、症状が続く場合には整形外科を受診して、予防と治療を兼ねた飲み薬を処方して貰うことをお勧めします。よく使う薬には血流をよくする薬や筋肉を和らげる漢方薬などがあります。

  • スポーツの関節痛ではアイシングが良いといわれていますが、やりすぎると凍傷になるとききました。アイシングの正しいやり方を教えて下さい

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

アイシングの基本は、上昇した関節の温度を正常に戻すことです。スポーツで酷使した関節は温度が上昇しており、そのままにすると、例えば余熱で調理するような状態が生じて炎症が起き、翌日の痛みや腫れの原因になります。そこで冷やして温度を下げる訳です。寒冷刺激によって冷やされた関節はいったん血管が収縮しますが、血管はその後反応性に拡張して血行が豊富になり、お風呂で温めたのど同じような血行促進効果も期待できます。ただ、あまり冷やしすぎるとやがて冷たさを通り越して痛みを感じます。これをcold induced painと言います。
寒冷刺激に対する感受性は個人差が大きく、すぐにcold induced painを感じる人と中々感じない人が居ます。あまりcold induced painを感じにくい人に低温でアイシングをし過ぎると、質問のような凍傷を起こす場合があります。
対策としては、氷や保冷剤を直接皮膚につけることは避け、ビニール袋に氷と水を入れて、冷たすぎない「氷嚢」で冷やすことと、あまり長時間冷やしすぎないことです。目安としては運動直後から10分くらい、長くても20分くらいが限度です。冷やすと痛みを感じやすい人は、タオルの上から冷やすなどの工夫も必要です。

  • 関節(股関節・足首・肩関節)が硬いのですが、 どうしたら柔らかくできるでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

年齢と、硬さの程度、目的によって変わりますが、体の硬さの原因には、関節が硬い場合と、筋肉が硬い場合と、その両方が硬い場合の3つの可能性があります。ご質問のような股関節、肩関節、足首などの四肢の関節の場合には、関節自体の硬さに加えて周囲の筋肉も硬いことが多いものです。したがって、関節を柔らかくするにはまず関節周囲の筋肉の長さを回復する事から始めるべきです。それには反動をつけず、呼吸を止めずにゆっくり筋肉を伸ばしてゆく、いわゆる静的ストレッチングが有効です。関節自体の硬さには個人差が大きく、生まれつき硬い人と柔らかい人が居ます。さらに、長いこと動かさなかったり、運動不足だったりすると、関節の柔らかい人でも徐々に硬くなってきます。関節の動きを無理に広げようとすると、ひどいときには関節を壊しますので十分注意が必要です。スポーツをする場合は、体が硬いと肉離れ等の故障を起こしやすいので、十分なウォーミングアップとストレッチをして、その人が本来持っている柔軟性を回復してから始めることが重要です。

  • 神経痛と関節痛の違いは?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

共に痛みが主体の症状ですが、この2つは全く違います。
神経痛というのは主として末梢神経が炎症を起こして生じる痛みの総称です。三叉神経痛、肋間神経痛、坐骨神経痛などが代表的なもので、痛みを感じる神経そのものが炎症を起こすので、時に耐えられないほどの激痛になります。その他に、医学的な正式名称ではありませんが、原因が特定できない痛みに対して「これは神経痛です」というように便利語として使われる事があります。しかし時には重大な病気が隠れている場合もあるので、原因不明の痛みを神経痛と言う便利な言葉でごまかさずに、原因を究明する努力をすべきです。
一方関節痛とは、読んで字のごとく関節の炎症による痛みのことです。関節リウマチという病気では症状の主体が関節痛で、治療しないと関節破壊が進みます。また例えばインフルエンザにかかると関節自体に病気が無くてもふしぶしの関節がひどく痛むことがあります。この様に、関節は色々な病気の舞台になりやすく、関節痛の背景にも思いがけない病気が潜んでいることがありますから注意しましょう。

  • 両手の指の第一関節が腫れ、関節痛があります。加齢によるものだそうですが、なぜ起こるのか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

これは「ヘバーデン結節」と呼ばれる病気であろうと思われます。あまり聞き慣れない名前と思いますが、じつは中年期の女性には時々見られます。女性に圧倒的に多く男女比は1:10と言われています。特別な原因がないのに指の第1関節が腫れて痛み、徐々に全ての指に広がり、最盛期には第1関節が赤く腫れ上がることもあります。個人差が大きいのですが、大体6カ月から1年くらいの時間的経過で痛みは徐々に消えてゆきます。第1関節の変形は残りますが、リウマチと違って機能障害は軽度で、曲がった指でもほとんどのことが出来ます。遺伝性は証明されていませんが姉妹や親戚に同じような指の方が居る場合が多く、家族内発生がよく見られます。
特に有効な治療はないのですが、痛みと腫れの強いときには炎症を取る薬を飲んだり、塗ったりします。また弾力のあるテープで関節の部分をサポーターのように軽く巻いて保護してあげると痛みが和らぎます。

  • 母も兄弟も若いうちから膝の関節痛に悩まされており、私もそのうち…と心配です。
    関節痛に遺伝的なものはあるのでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

リウマチや老化による関節痛は、遺伝病のように病気として遺伝するわけではありませんが、「関節痛になりやすい体質(遺伝的素因といいます)」はある程度遺伝的な影響を受けると考えられます。
例えば親子や兄弟は顔かたちと同じく関節の形も似ているので、軟骨の摩耗しやすさも似てくることになります。
その一方で、親兄弟といっても生活環境は全く違うことも多く、環境因子の影響は異なってきますので、関節の機能を維持する生活を心がければ予防はある程度可能です。ポイントは1)関節を正しく動かすこと、2)体重を適正に維持すること、3)筋肉量を維持すること、などが基本的な注意点です。

  • 関節痛の予防や改善になる食品やサプリメントはありますか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

関節痛の予防と改善に関しては、現在のところ「科学的に証明出来るほど効果のある食品やサプリメントはありません」としか言えません。注意したいのは、「効果が証明できていない」ということは「効果がないと証明された」のとは違うと言うことです。健康に長生きするためには関節、骨、筋肉、神経などの運動器の健康がとても大切です。現時点で最も確実な関節痛の予防法は、1)関節を正しく動かすこと、2)体重を適正に維持すること、3)筋肉量を維持すること、などの基本的な事です。サプリメントはこれらの基本を守った上で、プラスαとして試みるというのが正しいと思います。

  • 関節痛と骨粗鬆症は関係ありますか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

関節痛と骨粗鬆症はとても関連があります。中高年の方の関節痛はひざに多く、その原因の多くが変形性ひざ関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)という病気です。これは加齢によって、骨の表面にある「関節軟骨」というクッションの役目をする部分が徐々にすり減って来るために起こります。骨粗鬆症は、この関節軟骨を支えている土台の骨がもろくなる病気で、関節の変形を早める原因になります。特に女性は閉経後に骨粗鬆症が進みやすく、それをきっかけにひざ痛も悪化してきますので、早めの予防が大切です。

  • 天気が悪くなると関節が痛くなるのはどうして?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

リウマチの方などの様に関節痛をお持ちの方では、気圧が低下するときに関節痛が悪化し、反対に気圧が上昇するときには軽快する事は、古くから経験的に知られています。
詳しくはわかっていませんが、気圧や湿度や気温の変動が血流や神経などに影響し、痛みの感じやすさを変化させるために起こると考えられています。低気圧が次々通過する秋の長雨の季節は、関節痛をお持ちの方にはつらい季節と言えます。冷やさないなど、普段以上に注意して下さい。

  • 膝が痛み、階段の上り下りも大変です。
    関節を強化することはできるのでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

身体を動かして発生する膝の痛みには、関節の「軟骨」がすり減って起こる痛みと、「筋力」が低下したために関節にかかる衝撃が増加して起こる痛みの2種類があります。軟骨が減った場合は、病院での治療が必要ですが、筋力低下の場合は、関節周囲の筋力を自分で正しく鍛えることで改善します。つまり、治療と筋力トレーニングを組み合わせれば、老化現象がある膝でも強化することができます。筋力トレーニングは老化現象の程度によって異なり、正しく行わないと返って痛みが悪化することもありますから、整形外科で正しい指導を受けましょう。

  • (関節が痛い時)冷やすのがいいのか暖めるのがいいのか、教えてください。

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

けがをした時のように関節に「急性の炎症」が起きているときには冷やすのが、また老化現象のように「慢性の炎症」に対しては温めるのが原則です。ただし、暑がりの人と寒がりの人が居るように、温度刺激に対する感じ方は個人差が大きく、体質も大きく影響します。自分で心地よく感じる刺激が最適な刺激と考えられますので、温めるべきだと言われてもそれで返って痛む場合には冷やしてみるのも良いし、その逆も同じです。

  • 膝の痛みは体重により変わりますか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

体重によって痛みは変わるそうです。
じっと立っているだけでも膝には全体重がかかりますが、歩行、階段昇降、ジャンプや着地など色々な動作を行うと、それぞれ体重の2倍から10倍くらいの荷重がかかる瞬間があります。つまり1kgの体重増加は、動作によっては2kgから10kgの負担増になって跳ね返って来ます。太り気味の方が体重を落としただけで膝の痛みが消えたり、軽くなったりすることがよくありますが、それだけ体重が膝痛と深く関わっていることを示しています。

  • 熱が出ると関節が痛くなるのはなぜ?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

関節は色々な症状の舞台になるところです。
熱が出るのは炎症の全身症状といって、体全体が炎症を起こしていることを意味します。その結果、関節にも炎症性サイトカインという物質が産生されて関節が腫れたり熱を持ったり痛んだりします。また、熱があるときは痛みに敏感になっていると考えられ、筋肉痛が起きることもあります。一度炎症が起きるとしばらく悪循環に陥って炎症が続きますが、次第にそれを抑えようとする反応が起こって、徐々におさまってゆきます。
急に高い熱が出て関節痛が起きたときはインフルエンザの可能性が高いので注意しましょう。

  • 40肩って何ですか?よく40肩になると腕が上がらない、肩が痛いといいますが、
    40肩の原因や予防方法、なってしまってからの対応を教えて下さい。
    それと40肩って利き腕とか関係しますか?よろしくお願いします。

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

中高年の人で、肩の痛みと動きの悪さは認められるが、悪くなっている場所を明確に診断ができないものを40肩(50肩)という病名で呼ぶことがあります。
正確には「肩関節周囲炎」というのが正しい病名です。
痛みの強いときには決して無理に動かさずに安静を保ち、少し落ち着いてきたら、お風呂上がりの様に少し暖まった状態で、顔をしかめない程度の範囲でゆっくり動かしてゆきます。
また、40肩は両肩同時になることはまれです。
やや利き手に多いようですが、非利き手側にも起こります。
あまりひどくなる前に整形外科で相談しましょう。

  • 首などが凝ったとき、ポキッと鳴らすと楽になるので、癖になっているんですが、
    悪い影響はあるのでしょうか?

ドクターからの回答

慶應義塾大学 看護医療学部教授 大谷俊郎先生

 音の原因は様々で、楽になる音は、関節の潤滑油のような働きをする液体が、急に動いて発生すると言われています。楽になるのは音が鳴るからでなく、固まった間接がストレッチしているためと考えられます。
また他の音では「ゴリゴリ」と鳴って、痛みを伴うことがあり、これは軟骨が磨り減ったり、表面がデコボコになっている可能性もあります。
いずれにしても、頻繁に鳴らすと軟骨を痛めるので、わざと鳴らすのはやめましょう。

  • 出産すると関節が痛くなるのはどうして?

ドクターからの回答

出産の時には、赤ちゃんが出やすいように骨盤の結合部分がゆるんで産道が広がり易くなります。この変化はホルモンを介して全身的に起こると考えられており、時に骨盤以外の関節にも出産前後に特有の症状が出ることがあります。
通常、出産後しばらくすれば痛みは消えるそうです。
また赤ちゃんを抱く時、頭を支える手首に腱鞘炎が起きやすく、痛む場合もあります。どちらの場合も長く続く場合は一度専門医に診てもらって下さい。