第268回(8/28)

残暑に猛威を振るう菌・ウイルス 見えない恐怖!?感染症

ゲスト 三浦理恵子 プレゼンター ナイツ

病原体が体内に侵入、増殖して引き起こす疾患を感染症といいます。主な物に食中毒、インフルエンザ、風邪、歯周病などがあります。

食中毒

食中毒を起こす菌の種類は、細菌で10種類、ウィルスで4〜5種類あります。代表的な症状は下痢や嘔吐ですが、最悪の場合死に至る事もあります。
食べ物の見た目やにおいの変化は、腐敗菌が食品中のタンパク質を分解するため起こっています。食中毒は見た目やにおいに変化がなくても起こるので、見た目やにおいで食品の安全性を判断するのは危険です。

・ サルモネラ菌
潜伏期間は8〜24時間。風邪に似た症状や、水の様な下痢と嘔吐が特徴です。生卵や鶏肉に生息しています。
卵を触ったら手を洗う、加熱処理(60℃以上で3分)をする、購入後は素早く冷蔵庫へしまうなどの対策が有効です。(8℃以下で保存すると増殖を防ぐことができます)

・ ウェルシュ菌
芽胞という、熱に強い構造のウェルシュ菌。土の中に生息し、ジャガイモなど根菜類に付着します。料理の過程でカレーなどに侵入し、鍋底で繁殖します。ウェルシュ菌は酸素を嫌う嫌気性菌なので、鍋底までよく混ぜる、1日置く場合は底の浅い容器に移す、保存の際は冷蔵庫に入れる(10℃以下では繁殖しない)などの対策が有効です。

・ 腸管出血性大腸菌(O157等)
潜伏期間は2〜5日間。出血を伴う下痢が特徴で、最悪の場合死に至る事もあります。
この菌は、本来は牛や羊などが保菌し腸で生息している、牛や羊などにとっては無害な大腸菌です。このO157等が人間の腸管に入るとベロ毒素を出し、この毒素が腸の壁を出血させ、血管に侵入して全身を巡ります。そして腎臓を攻撃し、機能低下を引き起こし、溶血性尿毒症症候群を発症。腎臓が機能しなくなり血液中に老廃物が溜まる状態になります。
対策としては、肉の生食をなるべく避け、加熱処理(75℃以上で1分)をすること、調理後のまな板や包丁はきちんと洗うことなどがあげられます。

細菌とウィルス

細菌は、食品の中で細胞分裂し自己増殖します。細菌による感染症は梅雨〜秋に流行します。
ウィルスは人体などの生きた細胞に侵入し、増殖します。ウィルスによる感染症は秋〜冬に流行します。

食中毒になりやすい人となりにくい人

免疫力だけではなく胃腸も影響します。
・ 胃酸
胃にたどり着いた細菌やウィルスは胃酸で殺菌されますが、胃酸が少ないと殺菌されず通過してしまいます。
また食事の際、よく噛む事も大切です。よく噛むと、食べ物の表面積が大きくなり、胃酸で殺菌されやすくなるのです。
・ 腸内環境
善玉菌が腸内に多くいると、細菌やウィルスが腸内にいられないので食中毒にかかりにくくなります。善玉菌を増やす食品として、ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品があげられます。

家庭内での感染を防ぐために

(1)嘔吐物の処理
1mの高さから落下した嘔吐物は、約3m飛び散ります。台所用の漂白剤を50倍に薄めて、拭き残しがないよう丁寧に拭き取りましょう。また嘔吐物は布や新聞紙などで覆い、ビニール袋にいれて焼却処分します。
(2)エアコン
エアコンの汚れの中に、トリコスポロンというカビの一種が生息していると、夏型過敏性肺炎を引き起こします。
(3)洗面所
コップやタオルをいつも清潔にするよう気をつけましょう。1つのタオルを家族で共用することも、家庭内で感染を広げる原因になります。またリモコンなどの共用物にも注意しましょう。

結核

国際化の影響で、日本に存在しなかった毒性の強い結核菌が上陸し、大都市の若者を中心に流行しています。風邪のように鼻水やのどの痛みがなく、せきやたんが2週間以上続く場合は、結核も疑った方がよいでしょう。