第241回(2/6)

脈の乱れはカラダの乱れ 命に関わる2つの不整脈

ゲスト 渡辺真知子 プレゼンター 六車奈々

心臓は血液を全身に送るポンプの役割を果たしています。
正常な心臓の拍動は1分間に60回〜70回ですが、不整脈はその拍動の速さやリズムによって大きく次の3つに分かれます。

(1)頻脈性不整脈
脈が速い頻脈性不整脈。拍動数は1分間に100回以上です。そのため激しい動悸や胸の痛み、さらには吐き気や冷や汗などの症状を引き起こします。

(2)徐脈性不整脈
脈が遅い徐脈性不整脈。1分間の拍動数は50回以下となります。拍動の間隔が大きくあくため心拍数が少なくなり、全身に血液を送れず、めまいや失神、息切れ等の症状を引き起こします。

(3)期外収縮
拍動のタイミングがずれる(脈が飛ぶ)期外収縮。期外収縮は健康な人にも起こり、胸の不快感やぎゅっとする痛みが起こります。

そして近年、頻脈性不整脈の中でも恐ろしい不整脈が急増しています。それが「心房細動」です。

心房細動

心臓の拍動は、心臓内で発生した電気信号によって起こっています。この電気信号が一定のリズムで発生するため、健康な心臓は規則正しく拍動します。ところが電気信号の乱れにより、1分間に400〜600回心房が収縮、細かくけいれんを繰り返した状態になるのが心房細動です。
不規則な脈により強い動悸や、心臓のポンプ機能が低下するため筋力低下、失神、息切れ等の症状が出ます。
さらに心房内の血液の流れが悪くなりよどみが生じるため、血栓ができやすくなります。この血栓が結果的に脳梗塞を引き起こす場合もあります。心房細動を患うと脳梗塞の発症率が6〜7倍も高くなると言われています。
心房細動は加齢による心臓機能の低下などで、年齢とともに急激に増加します。また心臓病や高血圧などが心房細動を引き起こす要因と考えられます。

心室細動

心臓が原因の突然死の大半が、心室細動です。心室細動は、やはり電気信号の乱れで心室がけいれんした状態になります。心室がけいれんした状態になると、細かく震えているだけで血液を送り出すポンプ機能が失われてしまいます。その結果、脳への血流が止まり、意識を失い、脳死や心停止に至ります。 この心室細動で大切なのは、周りの人が助けてあげるということです。
心室細動のけいれんは、 AED(自動体外除細動器)で取り除けます。倒れてから1分経つごとに救命率は10%ずつ下がり、6分で半分以上が助からないと言われています。とにかく迅速な救命活動が大切なのです。
目の前で人が倒れたら、まずは意識の確認をします。意識がない場合はすぐに救急車とAEDの手配をしましょう。
AEDは音声ガイドに従って操作するだけで、救命活動が行えます。