第239回(1/23)

あなたもすでに感染してる!?突如目覚める“冬の脅威”肺炎

ゲスト 横山めぐみ プレゼンター 半田健人

 

風邪と肺炎の違い

風邪は鼻から声帯までの「上気道」で起こる炎症の事で、肺炎は肺胞に炎症が起こっている状態を指します。
また風邪の原因がウイルスなのに対し、肺炎の原因の多くは細菌で、なかでも一番多いのが「肺炎球菌」です。

肺炎を防ぐ人の機能

番組が行った検査で肺炎の原因菌を持っている人はおよそ5割いましたが、この原因菌を持っているだけでは肺炎ではありません。肺炎を防ぐために、人は多くの機能を持っているのです。

(1)唾液
体内に害のある細菌が侵入すると、まず活躍してくれるのが唾液です。唾液自身の抗菌、殺菌機能に加え、細菌を付着させて胃酸で分解してしまいます。

(2)喉頭蓋
喉頭蓋は気管の上にあり、呼吸時は開き、食べ物や飲み物が入ってくると気管に蓋をします。これにより、食べ物や唾液に付着した細菌の、肺への侵入を防ぎます。
ただし、喉頭蓋は歳を取ると機能が衰えてしまいます。そのため高齢者は肺に菌が入りやすく、肺炎の発症率も高くなっています。

(3)線毛細胞
線毛細胞は肺や気管、気管支の表面に生えていて、異物が入ると毛の力で気道の外へかき出します。この毛が動くためには十分な水分が必要な為、乾燥で線毛細胞の動きが鈍くなる冬は肺炎が流行りやすいと言えます。
またウイルスに感染すると線毛の動きが鈍くなるため、一度風邪をひいてしまうと肺炎にかかりやすい状態が続いてしまいます。

この冬注意すべき3つの肺炎

(1)『耐性菌』
通常肺炎は、原因菌が特定できていれば抗生物質を服用したり点滴をしたりします。
しかし何度も抗生物質で治療している人の場合、肺炎球菌が性質を変えて、今までの治療薬では効かない菌になっている可能性があります。すると初期治療が上手く行かず、症状が悪化したり長期化したりします。
過去の処方薬を自己判断で服用しないようにしましょう。
また適切な抗菌薬を、適切な量及び必要な期間きちんと服用することが大切です。

(2)『マイコプラズマ肺炎』
マイコプラズマ肺炎にかかるのは小児層が多く、症状は微熱が続くという比較的軽いものです。
しかしそのために診断が難しく、風邪と間違われやすいのです。さらに症状が軽いため菌を持ったまま外出し、細菌が飛散。集団感染のリスクも高くなります。子供の時に感染したことのない大人が感染すれば、重症化の恐れもある肺炎です。
風邪と症状が似ているので自己判断せず、熱が3日以上続いたら肺炎を疑って病院へ行きましょう。

(3)『インフルエンザウイルス』
ウイルスの中で唯一肺炎を引き起こすのがインフルエンザウイルス。しかも症状は細菌によるものより重症です。重症化するのは妊娠中の女性や子供、65歳以上の高齢者です。他に糖尿病、肺や心臓に疾患のある人、ステロイド薬や抗がん剤などを使用している人も恐れがあります。
インフルエンザワクチンは毎年接種するようにしましょう。
接種しておけば、肺炎になる可能性は低くなります。

肺炎の予防法

原因菌が棲みつかないように、肺の状態をきれいに保つことが大切です。肺を全部使って肺の空気を入れ替えましょう。
(1)口をすぼめ、肺の中の空気を全て出し切ります。
(2)ゆっくりと鼻から息を吸い、吸えなくなったところで3つ数えます。
(3)もう一度口をすぼめ、息を静かに出し切ります。
これを3セットずつ、朝晩行います。
その他予防法としては、手洗い、うがい、口腔ケア、肺の機能を維持する禁煙などがあります。
高齢の方は喉頭蓋の衰えをカバーするため、食事はゆっくりとりましょう。