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第234回(12/12)

老化の源はのどにあり!声からはじめるアンチエイジング術

ゲスト 森川由加里 プレゼンター 深沢邦之

のど仏のやや下にある声帯。声帯そのものも筋肉の一つで、声帯を開いたり閉じたりする筋肉を「内喉頭筋」と言います。これらの筋肉が元気で、声帯をぴったりと閉じる事ができれば、健康的な声を出し続ける事ができます。しかし筋肉が老化すると声帯がきちんと閉まらなくなり、声に異常が出てきます。
高い声が出にくい、音程が変化する、声がかすれる、大きな声が出にくいなどの現象は、声帯の老化が原因で起こるのです。

声帯の老化

身体に力を入れると声帯がぴったりと閉じます。これは息を止める事によって胸がふくらみ、胸郭が安定する事で身体がぶれなくなるからです。逆に声帯が老化してうまく閉じなくなると、身体に力が入らなくなります。
またのどの筋肉が老化してしまうと、食べ物等が飲み込みにくくなってしまいます。さらに声帯がきちんと閉じなくなることで、隙間から気管に異物が入りやすくなります。これがいわゆる「誤嚥」。のどの老化が原因で気管や肺に入った異物が炎症を起こし、最悪の場合命にもかかわる「誤嚥性肺炎」を引き起こす事もあります。
このように、声帯の老化が身体中の老化につながるのです。

のどの老化チェック

大きく息を吸って、出しやすい声で「あー」と、一息でできるだけ長く声を出してみましょう。
男性は15秒、女性は12秒声が続くかどうかが老化の目安となります。

また声帯の老化によって、男性の声は高くなり女性の声は低くなるという特徴があります。

のどの老化防止

声帯の筋肉を鍛える事で、のどの老化を防止することができます。これには声を出す事が一番。身近なところではカラオケですが、他にも様々な方法があります。
特に「詩吟」は、独特の節回しや、一音一音長く発生することなどにより、声帯をきちんと閉めるトレーニングになっているのだそうです。

ドクターおススメ!声帯トレーニング法

胸の前で両手を組み、左右に引っ張りながら「いー」と発声します。こうすると、力を入れる事でぎゅっと閉まった声帯に適度な負荷をかけることができます。
また「いー」という声は、のどを大きく開いて出すので、声帯だけを効率的に鍛えることができます。

のどの老化は、声だけでなく身体全体に影響が出てきます。最近特に、一人暮らしの高齢者など声を使わない生活をしている人が増えていますが、声を使う生活を心がけることが、認知症予防など、健康維持につながります。