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第224回(10/3)

その思い込みが危ない?!ヒザの痛み 常識・非常識

ゲスト 池上季実子 プレゼンター パックンマックン

変形性膝関節症

ヒザの軟骨がすり減り、痛みを伴いながらヒザの骨が変形していく病気が「変形性膝関節症」です。
軟骨は、大腿骨と脛骨の端を覆っている、主にコラーゲンからなる柔らかい骨で、ヒザにかかる衝撃を吸収するクッションの役割をしています。
この軟骨がすり減ってしまう最大の原因は加齢。特に女性は閉経後、軟骨を守る働きがある女性ホルモンの分泌が減る事で痛みやすくなります。
また日常生活の中でヒザの痛みを悪化させてしまう原因が歩き方です。がに股歩きの人はヒザの内側に重心が偏り負荷がかかるため、内側の軟骨がすり減ります。
逆に内股歩きの人は外側の軟骨がすり減って痛みがでます。
さらに危険なのが肥満。体重が重ければ重い程ヒザにかかる負担が増え、痛みも増してしまいます。
このようにいつも危険にさらされている軟骨ですが、この軟骨を守ってくれるのが関節液。成分は主にヒアルロン酸で、関節を包む滑膜から分泌されます。この関節液、ヒザを動かす事で分泌されるのですが、ヒザに負担をかけずに関節液を出すためには「テンプラ体操」がおススメです。

・ ドクターおススメ『テンプラ体操』
(1)椅子に座り、両手で痛む方のヒザを抱えて足を宙に浮かせます。
(2)ヒザの力を抜いて、10回軽く振ります。
  この時、ヒザを伸ばしきらない程度に上げ、そこからゆっくりと落とすようにして振るのがポイントです。
  立ち上がる時など、痛みの出やすい動き始めに行うと効果的です。
  また、ヒザに痛みがある時に階段を降りるには、痛む脚から一段ずつ降りる事で痛みが軽減します。上る時は逆に、痛みのない脚から一段ずつ上りましょう。

関節リウマチ

リウマチは高齢の方の病気だと思われがちですが、実は発症が最も多いのは40代。特に女性が多く、患者さんの8割を占めています。

関節リウマチは、免疫の異常によって関節に炎症が起こり、腫れや強い痛みが生じる、自己免疫疾患の一種です。妊娠や出産、閉経など女性ホルモンの影響で免疫の働きが異常化する時に発症しやすく、一度発症すると完治する事がない、不治の病といわれています。
免疫異常が起こる原因は現在でも解明されておらず、有効な予防法はないのですが、早期発見をして正しい治療をする事が一番です。
リウマチの治療法は薬物療法、手術療法、運動療法が柱となりますが、医師の適切な診断を受けて自分に最も良い治療を行う事が大切です。

『関節リウマチ』セルフチェック
(1)朝、手足がこわばって動かしにくい。
(2)手の関節が腫れている。
(3)3つ以上の関節が腫れている。
(4)左右対称に腫れている関節がある。
(5)肘やヒザにコブ状の腫れ物がある。
この中で2つ以上の症状があったら、関節リウマチを含めた関節炎である可能性があります。特に起床時に関節のこわばりが有る方は注意が必要です。該当する方は整形外科、リウマチ科で検査をしてもらいましょう。