第221回(9/12)

カウントダウンは始まっている!?人体に潜む時限爆弾!大動脈瘤

ゲスト 荻野目慶子 プレゼンター 六車奈々

心臓と腎臓までの間を縦に走る、身体の中で一番太い血管、大動脈。長さは40〜50cm、太さは3cmもあります。
その大動脈にできるコブが大動脈瘤で、コブが破裂した場合の致死率は50%以上。患者数は、2008年までの12年間で3倍にまで増えています。

大動脈瘤とは?

血管の弾性繊維が硬くなったり傷んだりすると、血圧を吸収する力が弱まり、血管が風船のようにふくらんでしまいます。これが大動脈瘤で、主な原因は動脈硬化です。
コブは動脈硬化の進行とともに徐々に大きくなりますが、大きさに関わらず破裂の危険性があります。小さな穴があく軽度のものから、血管全体が破ける致命的なものまで、ケースは様々です。そしてほとんどの方に自覚症状がなく、人間ドックなどで見つかる事がほとんどだそうです。

大動脈瘤の自覚症状

腹部大動脈瘤の場合、コブに血液が通る際の拍動が、お腹の痙攣となって現れることがあります。また弓部大動脈瘤の場合、大きくなったコブが声帯の神経を圧迫して声が出なくなる事があるそうです。
腹部大動脈も弓部大動脈もコブができやすい場所ですが、いずれの場合も動脈硬化が原因となります。
動脈硬化は遺伝や喫煙、高血圧、高血糖、脂質異常症などの生活習慣病が要因となります。

大動脈瘤の手術

大動脈瘤は薬では治らないので、手術が必要になります。
手術には、まず太くなってしまった部分を正常な太さのものに交換する「人工血管置換術」があります。
人工血管の素材は化学繊維で、外側に特殊なコーティングがされています。
もう一つは「ステントグラフト内挿術」です。これは筒状の金属を、足の血管からカテーテルを使ってコブまで送り込み、コブを内部から金属で支える事で破裂を防ぐ方法です。開腹の必要がなく、身体への負担が少ないのが特徴です。
どちらの手術も、患者さんによって適正やメリット・デメリットがあり、医師と相談しながら決めていきます。

大動脈解離

大動脈を脅かすもう一つの病気が「大動脈解離」。
これは血管の壁が裂ける病気です。
大動脈の壁は内膜・中膜・外膜の三層に分かれていますが、動脈硬化などで血管が脆くなると、内膜に亀裂ができ血液が侵入。中膜が切り裂かれ、もう一つの通路ができてしまうのです。
大動脈解離は激痛が走るのが特徴で、また一分一秒を争う病気なので、すぐに救急車を呼ばなければなりません。

大動脈瘤も大動脈解離も、原因の多くが動脈硬化です。普段から生活習慣に気をつける事が大切です。
また人間ドックや健康診断を定期的に受診するようにしましょう。