第193回(2/21)

お絵描きで健康に!?アート驚く!“臨床美術”の秘密

ゲスト 大島さと子 プレゼンター 深沢邦之

臨床美術は、絵画などの創作活動を通じて、楽しみながら脳を活性化しようという美術活動。
子供から大人はもちろん、認知症患者まで誰もが楽しめるようにと考案された、美術教育法です。上手い下手という評価はせず、創作活動を自由に楽しんでもらう事が目的です。

例えば絵を描く時にどういう風に描くかということによって、脳の使い方がずいぶん違ってきます。
人間の脳には、思考・創造・判断・喜怒哀楽といった働きがありますが、それらをコントロールするのが前頭前野。
臨床美術の手法で描くと、この前頭前野が大きく活性化するのです。

臨床美術の手法

「抽象画」
通常私たちは、何も意識せずに普通に絵を描く時、絵というよりも記号を描いています。
しかし対象物の形ではなく、例えば香りや味などのイメージを点や線などで抽象的に描くことにより、脳が活性化します。
他にも「量感画」、「ネガポジ画」といった手法があります。

「ネガポジ画」
ネガポジ画は、物の見方を逆にして描く手法のこと。
例えば、親指と人さし指を輪にした物を描く場合、指の輪郭ではなく、輪郭の外側の「空間」の形に注目しながら描くことで、「指の形を描いている」という考えから離れ、頭のスイッチが切り替わるのです。

前頭前野は、複雑な作業を計画、開始、達成する「実行機能」という高度な機能を持っています。
臨床美術は普段とは違った物の見方で、考えながら絵を描いていくため、この「実行機能」が働いていると考えられます。

他にも子供の情操教育や社会人の脳の活性化、ストレス解消にも活用されている臨床美術。
非日常的な創造の場を持つ事は、精神生活を豊かにしてくれるでしょう。