第177回(10/25)

1千万人が悩む病気とは?静脈のジョーシキ大解明

ゲスト 中村メイコ プレゼンター 深沢邦之

体中に張り巡らされ、心臓に血液を戻す役割をはたしている静脈。全身の静脈の長さを合わせるとおよそ5万キロ。なんと地球一周分にもなるのです。

静脈の血液は何故心臓に戻ってくるの?

血液は、ふくらはぎや太ももの筋肉の収縮によって心臓に戻ってきます。
また、息を吸うと横隔膜が下がり、静脈が圧迫されます。反対に息を吐くと横隔膜が上がり、静脈が広がります。この縮む、広がるを繰り返す反動で血液が戻ってきます。
そして静脈には、血液の逆流を防ぐ弁がついています。一度弁を通った血液は下に下がりません。
そのため、血液は重力に逆らって心臓まで戻ってくることができるのです。

下肢静脈瘤

下肢静脈瘤とは、足の静脈の弁が壊れて血液が逆流し、静脈を膨らませて皮膚の表面を盛り上げてしまう病気のこと。
病状の進行が遅く自覚症状もあまりないため、病気と認識している人が少ないそうです。

かかりやすいのは、妊婦さんや立ち仕事が多い職業の方。妊婦さんは、女性ホルモンの影響で静脈の壁が柔らかくなり、またお腹が大きくなることで静脈が圧迫され、弁が壊れ易くなります。
立ち仕事の多い方は、血液を押し上げる働きのある、ふくらはぎなどの筋肉のポンプがあまり働かないため、静脈に血液が溜まってしまい、弁に負担がかかりやすくなるのです。
また、加齢によっても弁の弾力繊維がもろくなり、弁が壊れ易くなります。
特に、足の付け根には太い血管への合流地点があり、圧力の影響を多く受けるため壊れ易いそうです。

下肢静脈瘤の治療と予防

逆流している血管を、足の付け根から引き抜くという手術が一般的です。
最近は、逆流している血管の中にレーザーを照射し、血管を閉塞させる治療法もあります。この治療法は、傷跡が残りにくく、術後のダメージが少ないという利点もあります。

予防に有効なのは、弾性ストッキングという、弾力性のあるストッキングを履く事。かかと部分から締め付けを段階的にゆるくしていき、血流をよくする効果があります。