第144回(3/1)

あなたは気付いていますか?
カラダの異常と『うつ病』の関係

ゲスト 寿美花代

「心の風邪」とも言われてきたうつ病。しかし近年の研究で、うつ病は脳に明らかな不調が生じている事がわかってきました。
脳内に一千億以上あるといわれる神経細胞。健康な状態の神経細胞には他の神経細胞とつながる為の「スパイン」とよばれる突起が無数にあります。
ところが、うつ病患者の神経細胞は、このスパインの数が減少していることが判明。つまり他の神経細胞と新たにネットワークを作る事が難しく、脳の働きが弱まった状態になっているのです。
また、スパインの減少などが原因となって、脳内の記憶や感情に深く関わる「海馬」という部分が小さくなるという報告もあります。
さらに、「快・不快」の感情に関わるといわれる左脳の前頭葉で、著しい血流の低下も明らかになっています。
このように、うつ病は医学的な治療で治せる病気で、単なる性格の問題ではないのです。

うつ病のサイン

「態度に現れるサイン」
・ ささいな事でもイライラしている。
・ 無口になる。
・ 声が小さくなる。
・ 新聞やテレビ、読書などに集中できない。など

「カラダに現れるサイン」
・ 頭痛がする。
・ 肩がこる。
・ めまいがする。
・ 手足がしびれる。
・ 下痢や便秘などのお腹の不調。
・ 食欲不振
・ 不眠など

うつ病は適切な治療を行えば治る病気です。サインを見逃さないことが、早期発見・早期治療につながるのです。

うつ病のきっかけと回復

一般に、職場環境の変化はうつ病のきっかけになりやすいと言われています。また、近親者の喪失経験などがきっかけになるケースも多く見られます。
うつ病の治療に欠かせないのは、薬と心身の休養です。
ただし、回復途中で無理をすると、うつ病を再燃してしまう危険性があります。
治療には短くても2〜3ヶ月を要しますので、あせったり頑張りすぎたりするのは禁物です。