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第44回(2/25)

聴力アップ計画!聞いて得する耳の健康法

ゲスト やくみつる

加齢による老人性難聴とは音が聞こえないのではなく、聞こえた音の判別がつきにくくなり、聞こえる周波数帯も狭まってくる事です。
このような耳の老化を完全に防ぐ事はできませんが、聴覚の衰えを補う第二の耳が、人間にはあります。それが脳です。
音に対する脳の反応が、老人性難聴を補う重要な武器となるのです。ただ単に耳で音を聞くだけではなく、第二の耳=脳で聴くことによって、今ある聴力を最大限に引き出せるかもしれないのです。
ではどうすれば、第二の耳である脳の反応をよくすることができるのでしょうか?

感覚を使う

聴覚は、人間の五感の中のひとつに過ぎませんが、聴覚を中心として他の感覚系(触覚・嗅覚・視覚)を使って、注意し、集中して聴く事によって少しずつトレーニングされてきます。
家で音楽等を聴く時は、意識を集中させて聴く事が大事です。また他の五感の働かせ方にも一工夫しましょう。例えば料理好きな人は音楽を聴きなが料理をし、視覚・嗅覚・触覚を、芸術に興味のある人は絵などを観ながら、想像力を働かせて聴覚と視覚を合わせ、脳に刺激を与えましょう。

音源定位

脳の反応を良くするための、もう一つの重要なキーワードが「音源定位」です。これはどの方向から、どのくらいの周波数の音が聞こえているかというもので、集中すれば非常に脳の活性化につながります。

『番組おススメ 耳トレーニング法』
 携帯電話のボタン音を背後で鳴らしてもらい、どこから鳴っているのかを当ててみましょう。リラックスして、ゲーム感覚でやるのが大切なポイントです。目を閉じて、視覚の刺激をシャットアウトすると効果的です。

第二の耳である脳の反応を良くするためには、普段の生活の中で意識して耳をとぎ澄ますことがとても大切なのです。
また耳は、加齢だけではなく騒音や喫煙・ストレス・睡眠不足・血行不良につながる食生活・長時間のイヤホンやヘッドホンの使用といった生活習慣によっても悪影響を受けるおそれがあります。耳は繊細な器官。くれぐれも注意しましょう。

耳アカ豆知識

耳アカの成分は酸性で、細菌の繁殖を防ぐ効果がありますので、頻繁にとってしまうのは逆効果です。また、耳を傷つける程の頻度や強度での耳かきは、控えた方が良いでしょう。