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特集アーカイブ 5時台特集

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2018年5月31日

こころの歳時記 6月 ~美しい自然でつづる日本の四季~

取材先 / 神宮内宮、神域の森、神宮宮域林、
その他の里山や里海など
所在地 / 三重県伊勢市、愛知県豊橋市、
設楽町、岐阜県恵那市、ほか
連絡先 / 神宮司廳(非公開)

伊勢神宮の神事や美しい日本の自然の映像で表現する「映像歳時記」。
6月の風物詩ともいえるカタツムリ。水中の巻貝が陸上へ進化した「陸の貝」だという事は意外に知られていません。ヤマタニシのふたはその進化の証拠。
春から初夏にかけては、鳥たちの子育ての季節。都会の池などでも、カイツブリが数羽のヒナを親鳥の羽根の中に入れて泳ぐ愛らしい姿が見られます。
6月6日は二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」。麦の収穫や田植えの時期を知らせる暦です。
植えられたばかりの美しい早苗田はイトトンボたちの天国。中でも緑と赤の二色に彩られた美しいモートンイトトンボは、田んぼの宝石とも言われます。六月半ばに行われる月次(つきなみ)祭(さい)は、十月の神嘗祭(かんなめさい)、十二月の月次祭と共に「三節(さんせつ)祭(さい)」と呼ばれる、伊勢神宮の最も由緒深い神事です。
神宮宮域林を流れる五十鈴川に、夜になると現れるのが夜行性のアカザ。絶滅が心配されるアカザが群れ泳ぐのは五十鈴川の自然度が高い証しです。
古代、高貴な色とされた紫(し)根(こん)染めの紫色は、絶滅寸前の野草ムラサキの根で染めたもの。身近な露草も草木染に使われ「露草色」という色の名前も残っています。日本人の繊細な色彩感覚は日本の多様な自然が育んだのでしょう。
6月21日は昼の時間が一番長い「夏至」。伊勢市二見町の夫婦岩では、富士山から昇る夏至の朝日を浴びて禊(みそぎ)をする夏至(げし)祭(さい)が催されます。
6月といえば梅雨。池の上の樹で産卵するモリアオガエルの卵は白い泡で外敵から守られ、一週間後、梅雨時の雨で溶ける泡と共に、オタマジャクシが池に落下し成長します。 日本の自然の恵みと共に生きる生きものたちの知恵に頭が下がります。