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特集アーカイブ 5時台特集

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2018年5月1日

こころの歳時記 5月 ~美しい自然でつづる日本の四季~

取材先 / 神宮内宮、神域の森、神宮宮域林、
その他の里山や里海など
所在地 / 三重県伊勢市・愛知県西尾市、
名古屋市名東区、岐阜県中津川市、ほか
連絡先 / 神宮司廳(非公開)

伊勢神宮の神事や美しい日本の自然の映像で表現する「映像歳時記」。
縄文時代から日本人によく食べられてきた二枚貝を干潟で採る潮干狩りは、現代でも春から初夏の風物詩。干潟は貝だけでなく多くの生きものの宝庫。
5月初旬、神宮神田では、神田(しんでん)御田植(おたうえ)初(はじめ)が古式ゆかしく催されます。
そして5月5日は二十四節気の「立夏」。暦の上ではこの日から夏です。
この頃街を彩るツツジの多くは園芸種ですが、元々日本は野生のツツジの宝庫。色鮮やかで派手な花が多いツツジの中、薄緑色で釣り鐘型の「ウスギヨウラク」はその清楚さが人気のツツジ。運がいいと5月の山道で出会えます。5月の水辺では、ある日突然、まるで雪のように白い物が大量に風に乗って一面に舞う、不思議な風景に出合うことも。これは柳絮(りゅうじょ)と呼ばれる、綿毛を持った柳の仲間の種で、その様子は夏の雪のような幻想的な光景です。
5月14日、伊勢神宮内宮の風(かざ)日祈宮(ひのみのみや)で行われるのは「風(かざ)日祈(ひのみ)祭(さい)」。今年一年天候に恵まれ、風雨の災害がなく豊作を祈る神事です。
神宮宮域林を流れる五十鈴川ではカジカガエルが鳴き始めます。一生を急流で過ごすため、前足の指の吸盤が発達しています。オタマジャクシは口が吸盤の働きをし、岩に吸い付いて、急流の中でも健気に生きています。
今年の5月21日は二十四節気の小満。野山に命が満ち始める季節です。
この頃、日本に渡ってきて、空から初夏の到来を告げるのがホトトギスの声。昔から日本人に愛され、農家では田植えの時期を告げる鳥として「時(ときつ)鳥(どり)」の別名も。ホトトギスの声が野山に響くようになると、もうすぐ6月です。