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第296回(2/25) 泌尿器

ゲンキスチューデント:鈴木あきえ
ゲンキリサーチャー:深沢邦之
ドクター:高橋悟

頻尿、尿漏れ、残尿感など、なかなか人に言えない尿トラブル。実は中高年の約7割が同じ悩みを抱えているのだとか。そこで今回は、泌尿器トラブルについて徹底調査!対処法も紹介していきます。

泌尿器の基礎知識

人間の尿の量は、体重×25mLで計算することができ
体重60kgの人の場合は、60kg×25mL=1.5Lほどになります。
健康な人は、この量を日中6回前後に分けて排尿しています。
また、3kg以上ある哺乳類の排尿時間は、1回あたり約21秒という研究データがあります。

前立腺肥大

男性で排尿の時間が長い人は、前立腺が肥大している可能性があります。
前立腺は膀胱の下にあり、尿道が通っているのですが、前立腺が肥大すると、尿道が圧迫され排尿に時間がかかるようになります。加齢とともに肥大する傾向があるため、歳を重ねることで尿の出にくさを感じることも。また、前立線が肥大して尿道が圧迫されると、排尿時間が伸びるだけでなく、尿が出きらずに残尿感を覚えることもあります。
そして、排尿してからズボンの中にしまった後にじんわりともれを感じる現象は、尿道の会陰部という場所に溜まった尿が、後から出てしまう事によって起こります。

頻尿

正常な人の排尿間隔は、3〜4時間に1回。1日7回以下の排尿とされており、膀胱に60%ほど尿が溜まると、尿意を催すと言われています。しかし、頻尿の人は膀胱に尿が溜まったと脳が勘違いしてしまい、排尿の指示が早く出てしまうのだそう。そんな頻尿の原因の1つが「過活動膀胱」と呼ばれる症状。膀胱の尿意を感じるセンサーや膀胱と脳をつなぐ神経にトラブルが起きる事で、尿の量に関係なく尿意を感じてしまいます。また、老化や生活習慣などによる影響もあるそうで、膀胱の血流量が低下すると膀胱の弾力性が衰え、尿を蓄えられなくなります。

「頻尿の対処法」
すぐにトイレに行ける環境であれば
尿意を催してから、1〜2分我慢しましょう。
そうすることで、尿意を和らげることができます。
続けることにより、尿意をコントロールできるようになるそうです。

尿もれ

尿もれには、以下のようなタイプがあります。
・腹圧性尿失禁
咳やくしゃみなどで尿もれするのは、こちらのタイプ。尿道を締める際に働く「骨盤底筋群」が加齢などで衰えることによって、尿道がゆるみ腹圧で尿もれを起こします。

・切迫性尿失禁
急激な尿意でトイレに間に合わないといった場合は、こちらのタイプ。過活動膀胱など、膀胱にトラブルのある可能性があります。

また、リラックスした時など気を抜いた時に尿もれしてしまうのも、骨盤底筋群の衰えが主な原因です。

「尿もれ対処法!骨盤底筋体操」
お尻の穴を3〜5秒間締めて、緩めます。
20回×朝昼晩1セットずつ行ってください。
男性にも効果があるそうです。

夜間頻尿

夜中の頻尿には、主に3つの原因があります。

(1)過活動膀胱
尿が溜まっていなくても膀胱が反応してしまう事が原因です。

(2)睡眠障害
加齢で睡眠が浅くなると、少しの尿意でも目が覚めてしまいます。

(3)夜間多尿
昼間下半身に溜まった水分が、寝る事によって腎臓に運ばれ、尿になってしまう事が原因です。

「夜間頻尿の対処法」
まずは、骨盤底筋運動をする事が大切です。過活動膀胱の場合には、膀胱の過剰な収縮を抑える薬もあります。また、下半身に水が溜まらないようにウォーキングなどで筋肉を鍛えるのも効果的。夜間に作られる尿の量が減れば、眠りが浅くても尿意で起きる回数を減らす事ができます。

気になる方は一度泌尿器科へ

泌尿器科では、以下のような検診を受ける事ができます。

▼問診票記入
日中や就寝中の排尿回数チェックや過活動膀胱のチェック、
残尿感、頻尿などの排尿に関わる病気のチェックを行います。

▼エコー検査
膀胱内の腫瘍や結石の有無、男性は前立腺肥大が一目で分かります。

▼尿流量測定
普通の便器に排尿することで、排尿量・排尿時間を測定。
そこから、前立腺肥大や尿の弱さを示す尿勢低下などが判断できます。

▼残尿測定
お腹の上に測定器を当てることで、残尿量をチェックします。
排尿後に尿が残っていると、前立腺膀胱や過活動膀胱などの疑いがあるそうです。

▼診断
検査結果を踏まえて、先生が診断します。

他にも、尿もれの量を調べるパッドテストと言われる検査などもあります。
また、腹圧性尿失禁の場合、骨盤底筋体操を行っても効果が出ない時は手術を行うことも多く、20分ほどの手術で効果は一生涯続くそうです。
女性でも気軽に行けるので、気になる方は一度泌尿器科を受診してみましょう。