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第294回(2/11) 乾燥・かゆみ

ゲンキスチューデント:滝裕可里
ゲンキリサーチャー:ヴェートーベン
ドクター:高森健二

乾燥シーズン真っ只中!冬は肌が乾燥し、かゆみを訴える人が急増する季節。気象庁の発表によると、東京の平均湿度はここ100年で20%以上も低下しているのだとか。そこで今回は、冬のかゆみを徹底攻略していきます。

冬のかゆみ&乾燥肌の基礎知識

・冬になると空気が乾燥して湿度が低くなります。そうすると、身体の中の水分がどんどん蒸発して肌がカサカサに乾燥していき、かゆみが生まれます。
・肌のキメが整った健康な肌は、細胞同士がしっかりとくっついています。それをバリア構造といいます。バリア構造が保たれた健康な肌は外部からの雑菌が入りにくく、体内の水分も蒸発しにくくなっています。それに対して、乾燥肌は肌の表面に大きなひびが入り、干からびた田んぼのような状態。隙間に異物が入り、水分も蒸発するため、乾燥肌によるかゆみを起こします。

どうして乾燥するとかゆくなる?

健康な肌の場合、神経は表皮より下の部分にあります。しかし、肌が乾燥して角質層などが壊れると、神経が表面近くまで伸びてきます。その伸びた繊維はC繊維と呼ばれ、皮膚に加わる刺激にとても敏感。かゆみを感じるということは、皮膚のバリアが壊れていることを教えてくれているのです。
保湿剤を塗ればC繊維は元に戻るので、冬の乾燥とかゆみに立ち向かうには、まず全身に保湿クリームをこまめに塗ることが大切です。背中などの届かない部分には器具があるので、それを使って塗るなどの方法もあります。保湿剤を塗るタイミングは、入浴後すぐが効果的です。

冬のかゆみ&乾燥肌対策

・お風呂
肌の潤いを保つ上で重要なのが、皮膚の表面にある皮脂膜とその下にある角質層。この膜と層で水分と皮脂を保つことができるのですが、お風呂に入った時ナイロンタオルでゴシゴシ洗うと皮膚表面の大切なものを削ぎ落としてしまう可能性があります。
肌の乾燥を防ぎかゆみを撃退するには、手に直接石けんをつけて軽く洗うのがコツ。石けんで洗うのは週に2〜3回で十分です。ただし、外気に触れる頭や顔、汚れやすい脇の下・足・局部などは毎日石けん洗いしましょう。また、熱いお湯は皮脂膜を溶かし、入浴後の乾燥をまねく可能性が高いようです。
入浴後は、すぐに保湿剤を塗るのがオススメです。より効果的な保湿剤の塗り方は、皮膚の繊維に沿って塗ること。例えば、前腕・唇は縦方向、上腕・ひざは横方向です。

・静電気
肌が静電気を帯びていると、C繊維を刺激しかゆみを悪化させてしまいます。ゴムは電気を通しにくいので、肌がかゆくなる人は、スニーカーなどのゴム製ではなく、底が革などの天然素材の靴を選びましょう。また、肌着の素材も静電気を生む要因になるため、綿類の下着がオススメです。さらに、服の素材や組み合わせに気をつければ、静電気を溜め込まずかゆみを抑えることに繋がります。

(素材の組み合わせ)
下記表例の離れている素材を組み合わせるほど、強い静電気が起きます。例えば、ウールとアクリルの組み合わせよりも、ウールとナイロンの組み合わせの方が、静電気が起こりにくくなります。


・ストレス
乾燥を防ぐためには、ストレスにも気をつけましょう。ストレスは、皮膚の新陳代謝を低下させ、肌を乾燥させます。特に睡眠不足は、乾燥がより顕著です。

・食べ物
かゆみがある時には、ヒスタミンを含んだ食品は控えましょう。
ヒスタミンを含むのは、ココア・チョコレート・コーヒー・ホウレン草などです。

どうしてもかゆい時は?

・かゆみを一時的に抑えるには、冷やすのが効果的です。冷やすことにより、神経の伝達速度が遅くなり、一時的にかゆみを抑えられます。冷やした後は、軟膏や保湿剤を忘れずに塗りましょう。

・かゆみが治らない場合は、内臓系疾患(肝硬変・腎炎・腎不全など)の可能性もあります。また、内臓系のがん・悪性リンパ腫・HIVなどでも肌のかゆみを感じることがあります。かゆみは内臓の異常を知らせるサインでもあるので、病院に行って検査を受けることも大切です。