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第280回(10/29) 睡眠

ゲンキスチューデント:春香クリスティーン
ゲンキリサーチャー:木本武宏
ドクター:遠藤拓郎

国民の平均睡眠時間が世界でも2番目に短いという日本。睡眠時間が6時間未満の人が40%近くを占めている、まさに不眠大国です。
しかし睡眠不足は注意力の低下だけでなく、がんや認知症などの病気にも関係していることが、近年の研究でわかってきました。
そこで今回は、睡眠の質を高める方法を徹底リサーチ。浅い眠りを招く意外な原因や、危険な睡眠に迫ります。

睡眠不足の身体への影響

私たちの身体には、がん細胞から身を守る免疫機能が備わっています。しかし睡眠が足りないと、この機能が低下してがん細胞が活性化してしまいます。
またアルツハイマー型認知症は、脳が活動する際に発生する老廃物、アミロイドベータが神経細胞を傷つけることで起こります。このアミロイドベータは、眠っている間に脳の外へ排出されるという事が分かっています。つまり十分な睡眠がとれていないとその分アミロイドベータが蓄積し、アルツハイマー型認知症の発症リスクを高めます。
睡眠不足はその他にも、肥満や糖尿病、高血圧や心疾患など様々な病気のリスクを上昇させてしまいます。

質の良い睡眠のために

・適度な運動
適度に身体が疲れていた方が入眠しやすくなります。休みの日でも良いので、適度な運動を心がけましょう。

・朝日を浴びる
朝10時までに日光を浴びると、夜、メラトニンという睡眠を促すホルモンがしっかり分泌されるようになります。朝10時までに外出しなくても、窓から差し込む光の中で30分以上過ごすだけでも効果があります。
またメラトニンは、バナナや大豆製品、乳製品に多く含まれるトリプトファンからも作られます。睡眠にお悩みの方は積極的に食事に取り入れましょう。

・入浴
人間は、体温が下がり始めたときに眠気が訪れます。そのため眠る1時間前の入浴がおススメです。水温の目安は38℃から40℃で、10分以上かけてゆっくりと浸かることが質の良い睡眠に繋がります。

・昼寝
午後3時以降の昼寝は、夜間の睡眠の妨げになります。どうしても眠くてつらいときは、15分間だけ仮眠をとるようにしましょう。

・アルコール
アルコールは、寝つきが良くなる半面、睡眠の質を大幅に低下させてしまいます。

・眠る前のスマホ
就寝前に気持ちが高ぶると、覚醒するドーパミンが分泌されます。さらに眠る前のスマホは、ブルーライトがメラトニンの分泌を抑制してしまいます。質の良い睡眠のためには就寝前のスマホは避けましょう。

・枕
人はもともと、自然な立ち姿が最も身体に負担のかからない姿勢だと言われています。そのためそれをそのまま横にした形が理想的な睡眠時の姿勢です。つまり枕の高さが適正ならば、真横から見た時アゴの角度は立ち姿勢と変わらないことになります。
 枕が適正な高さでないと肩や首筋に負担がかかり、コリの原因となってしまいます。また寝返りも打ちづらくなります。普段使っている枕が適正な高さかどうか、一度チェックしてみましょう。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に気道が狭くなり、呼吸が止まってしまう病気です。特に仰向けは気道が狭くなりやすいため、無呼吸に陥りやすい姿勢です。無呼吸は酸素が不足し寝苦しくなるため、仰向けから解放されようと大きく寝返りをうち、目が覚めてしまうこともあります。
大きないびきも睡眠時無呼吸症候群のサインです。重症化すると眠りを妨げるだけでなく、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞を招きます。
対処法としておススメなのが、抱き枕です。抱き枕を使うことで仰向けの時間を減らし、横向きの時間を長くすることができます。