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第267回(7/30) 貧血

ゲンキリサーチャー:レッド吉田
ドクター:奈良信雄
ゲンキスチューデント:滝裕可里

めまいや動悸、息切れなど、それはもしかしたら貧血の症状かもしれません。夏は一年の中でも特に、貧血になりやすい季節。貧血の血とはどのような状態なのでしょうか?さらに近年急増しているという隠れ貧血とは?たかが貧血と侮ってはいけません。そこには命に関わる病気につながる貧血もあります。今回は貧血について徹底調査しました。

貧血とは?

貧血の多くは体から血液が失われることで起こります。特に女性は月経があるため、男性よりも貧血になる割合が高くなります。一方男性の貧血の場合は、体の内部で出血を引き起こす病気、例えば胃がんや大腸がんなどに罹っているケースが多いと言われます。

鉄欠乏性貧血

貧血にはいくつか種類がありますが、中でも多いのが鉄欠乏性貧血です。血液に含まれる赤血球では鉄分によってヘモグロビンが作られ、それが酸素と結びついています。そして血管を通り体の様々な部分に酸素を送り届けているのが健康な状態です。
ところが鉄欠乏性貧血になると、鉄分が不足するためヘモグロビンも減り、赤血球の形も変化し、体中に送られる酸素まで少なくなります。さらに少ない酸素を体中に循環させようと、心臓の働きも激しくなって負担がかかるため、放っておくと心不全を引き起こすこともあるのです。

隠れ貧血

鉄分は体の中で、主に肝臓にあるフェリチンという場所に貯まっています。血液中のヘモグロビンを作る際は、そこから必要な鉄分が送り出されています。常に鉄分が補給されていればフェリチンの量は変わりませんが、フェリチンが減ってくると、検査では貧血と出なくても体全体の鉄分は失われている事になります。そのような状態を貧血予備軍、隠れ貧血と言います。放っておくといずれフェリチンがなくなり、貧血に陥ってしまうため注意が必要です。

貧血チェックポイント

(1)疲れやすい。
(2)寝ても疲れがとれにくい。
(3)階段や坂道などで息切れ。
(4)動悸。
(5)顔色が悪い。
(6)脚がむくみやすい。
(7)爪が反りかえる。
(8)普通は食べないものを食べたくなる。(氷や土、砂など)
これらのうち1つでも当てはまれば貧血の疑いがあります。

また鉄欠乏性貧血は、出血でなるだけでなく鉄分の摂取不足も挙げられます。偏食の方やダイエットをしている方は特に注意しましょう。
1日に推奨される鉄分の摂取量は、30〜69歳の男性で7.5mg、女性で6.5mgです。
主な食材ではホウレン草が思い浮かびますが、ホウレン草には鉄分の吸収を妨げるシュウ酸という成分も多く含まれています。そこでおススメなのが小松菜です。ただし小松菜だけで1日に必要な量を摂るのは難しいので、同じく鉄分の多いレバーやかつお、まぐろ、ひじきなどもバランスよく食べましょう。
またコーヒーやお茶、ワインに含まれるタンニンは、鉄と結びついて吸収を悪くしてしまいます。鉄分の吸収を良くする成分はビタミンCなので、グレープフルーツジュースなどを食事と一緒に飲むと効果的です。

貧血を起こす様々な要因

骨髄の異常からくる難病「不応性貧血」。およそ4万人に1人しか発症しないと言われます。血液の細胞自体がうまく作られないことで貧血症状を引き起こし、白血病に移行する危険性が高い病気です。様々な治療が適応しないため不応性貧血と呼ばれています。治すには他人からの骨髄移植しかありません。番組では、つらい治療を乗り越えてこの難病に打ち勝った樋口大悟さんを取材しました。
他にも腎臓病や甲状腺の疾患などから貧血が起こる場合や、ピロリ菌が原因の胃炎などから鉄欠乏性貧血が起こることもあります。
貧血は血液検査をしないとわかりませんので、定期的に検査を受けることが大切です。