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第255回(5/7) ホルモン

ゲンキリサーチャー:深沢邦之
ゲンキスチューデント:滝裕可里
ゲスト:松居直美

私たちの体内で分泌されるホルモンは、身体の働きを調節する大切な情報伝達物質です。その種類は実に100種類以上。しかしちょっとしたことで分泌量が減ったりバランスが崩れたりして、それが身体の不調を引き起こしてしまいます。今回は男女ともにホルモンの乱れから起こる更年期障害や、甲状腺ホルモンの病気について調査。さらにホルモンバランスを整える活動「ホル活」も伝授します。

女性の更年期

のぼせやほてり、疲れやすさやめまい、さらにはうつなど様々な症状が出る更年期。このつらい症状は女性ホルモンの分泌量に関係があります。女性ホルモンの主な成分エストロゲンは、卵巣から分泌されます。しかし卵巣の機能が低下する40代後半になると分泌量が減少します。この時期が更年期で、日常生活に支障をきたすほど強い症状が出る場合を更年期障害と言います。
更年期の症状は人によって重かったり軽かったりしますが、この違いはその人の性格や環境によると言います。ネガティブ思考やストレスを受けやすい環境にいる人は要注意です。さらに月経前症候群が強い人は、更年期に精神的な症状が強く出る可能性があります。性格を変えるのは難しいですが、その時期に趣味など何か熱中できるものがあると良いようです。

・ホルモンバランスを整える活動「ホル活」
つらい更年期の症状が出た時の対策として、最近注目されているのがヨガです。寝る前にヨガを、10分間することで症状が改善されるという研究結果が報告されています。それは乱れた自律神経を整える効果があるから。ポイントはヨガのポーズの組み合わせです。10分のうち前半は運動強度が高い立ポーズ、後半は寝転がってリラックス。それぞれ組み合わせることでよく眠れるようになり、自律神経の乱れを改善します。

男性の更年期

あまり知られていませんが、男性にも更年期があります。男性ホルモンのテストステロンは、20歳をピークに緩やかに減少します。しかしストレスなどにより激減したり、睡眠不足によっても減少を招きます。
テストステロンには筋肉や骨を作ったり、意欲や気力を高めたりなどの働きがあるため減少すると体重の増加や骨折、さらにはメタボを引き起こして心筋梗塞などの心血管病のリスクが4倍になるという報告もあります。
さらにテストステロンはエストロゲンの原料になるので、女性にとっても重要です。更年期が終わっても、テストステロンがある方が女性も元気で意欲的になれます。

・テストステロンを増やす「ホル活」
ポイントは睡眠、亜鉛、筋肉です。
テストステロンの回復に睡眠はとても大切です。夜中に何度もトイレに行く、眠りが浅いという人は要注意です。
亜鉛はテストステロンの生成に効果があり、中でも牡蠣や牛肉に多く含まれています。
筋肉が増えるとテストステロンの産生が増えるので筋トレも重要です。太い筋肉がある太ももを刺激しましょう。片足ずつ、膝が床につくくらい曲げるスクワットがおススメです。椅子などで身体を支えながらでも良いでしょう。1日、10回を3セットが目安ですが無理はしないようにしてください。

橋本病

橋本病は別名を慢性甲状腺炎と言い、甲状腺に慢性の炎症が起きて甲状腺ホルモンを出す細胞が少なくなり、ホルモンの分泌が悪くなります。甲状腺はのどぼとけの下、気管の前にあり甲状腺ホルモンは全身の代謝を活発にする元気の源です。そのホルモンの分泌が低下するため、症状はだるさや集中力の低下、やる気が出ない、肌荒れ、むくみ、冷え、体重の増加などです。40〜50代の女性の患者が多いため、更年期障害だと思って様子を見ていたらだんだん悪くなるというケースもあります。橋本病を放置すると甲状腺機能の低下が進み、心不全や意識障害など最悪の場合死に至る可能性もあると言います。
橋本病は要因として遺伝が大きな割合を占めるため、家系を知ることが大切です。また健康診断でコレステロール値が急に異常値まで上がった場合も注意しましょう。一般の内科でも甲状腺機能を調べる血液検査ができます。気になる方は医師に相談してください。