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第246回(2/26) 薬との付き合い方

ゲンキリサーチャー:X−GUN
ドクター:加藤哲太
ゲンキスチューデント:中村静香

皆さんは「セルフメディケーション」という言葉を知っていますか?これは軽い病気やケガを、医者にかかることなく自分で治療すること。例えば風邪をひいたとき、病院に行かず市販薬を飲んで治すこともセルフメディケーションの一つです。そしてその際忘れてはいけない大切なことが正しい薬の知識です。今回は知っているようで知らない薬の基礎から、日々変わる最新情報まで、セルフメディケーションの極意をお教えします。

薬に関する疑問大調査

・処方薬と市販薬の違いは?
処方薬は医療用医薬品と言われ、医師の診断に基づいて治療のために使う薬です。医療用医薬品は市販薬に比べて有効成分が多い反面、副作用にも注意が必要です。そのため薬剤師から服用の指導を受けなければなりません。
一方市販薬は症状を緩和するために使い、成分的には医療用より少なめで作用も緩やかです。市販薬はOTC医薬品とも呼ばれます。OTCはオーバー・ザ・カウンターの略で、薬局などのカウンター越しに、医師の処方箋がなくても買える医薬品を意味します。

・様々な薬の形状
粉薬や錠剤、カプセルなど薬にはいろいろな形がありますがそれぞれに意味があります。粉薬や液体の薬は溶けやすいため、早く効いてくれます。錠剤には溶け方の違う薬が層になっているものがあります。これはまず外側の薬が胃で溶け、次のその内側の薬が腸で溶け効果を発揮します。また便秘薬など腸で効果を発揮させる薬は、胃酸で溶けないためのコーティングがされています。薬にはそれぞれ意味があって様々な工夫がされていますので、指示通りに飲むのが一番効果的で安全です。

・薬を飲むタイミング
食間とは、食事と食事の間のこと。前の食事が終わってから2時間は空けるようにし、胃が空っぽの時に飲むようにしましょう。食前は食事の20〜30分前のこと、食後は食べ終わってから20〜30分までのことです。また毎食後に飲む薬の場合、服用の間隔は4時間が目安です。間が短いと薬が効きすぎてしまう恐れがあります。一方4時間後に食事ができない場合は、クラッカー一枚でもいいので何か食べてから服用するようにしましょう。胃の保護につながります。

・薬は水かぬるま湯で
例えばお茶で貧血に効く鉄剤を飲んだ場合、お茶の成分と鉄の成分が合体してしまい吸収しなくなります。他にもグレープフルーツジュースは、グレープフルーツに含まれるフラノクマリンという成分が、高血圧や片頭痛、心臓病など様々な薬の作用を強め、危険な副作用につながることもあるので要注意です。牛乳は睡眠薬など脂溶性の薬の吸収を高め、めまいなどの副作用を起こす可能性があり、逆に骨粗しょう症の薬に対しては効き目を低下させます。飲むなら2時間以上あけてからにしましょう。またアルコールはとても危険なので、薬を飲むときは絶対に避けなければいけません。すべての薬は水かぬるま湯で飲めば心配ないということなのです。

セルフメディケーション税制

今年から始まった薬の新制度、セルフメディケーション税制。特定のOTC医薬品が家族で年間1万2千円を超えたら税金が返ってくるかもしれません。しかし注意すべきポイントもあります。

(1)税制の対象は特定のOTC医薬品に限られます。パッケージについているマークを目印にしましょう。控除を受けるにはレシートも必要なので、税制対象のマークが印字されているかチェックし、確定申告まで保管しましょう。
(2)セルフメディケーション税制を利用するには、健康診断や予防接種など健康管理を行っていることが条件です。結果通知書や領収書の提出が必要になります。
(3)セルフメディケーション税制は従来からの医療費控除の税制と選択制です。どちらが得かをしっかり見定めましょう。詳しくは日本一般用医薬品連合会のホームページをチェックしてみて下さい。

市販薬の分類

市販薬は、要指導医薬品、第1類医薬品、第2類医薬品(指定第2類医薬品を含む)、第3類医薬品に分けられています。これは副作用のリスクを考えてのことです。要指導医薬品は、安全性上取扱いに十分な注意を要するものとされています。購入の際には薬剤師と対面し、書面を用いた適正使用の説明を受ける必要があります。第1類医薬品はインターネット購入もできますが、こちらも薬剤師からの情報提供が必要です。薬局などではこの2種類の医薬品に関しては、購入者の手の届かない場所に置かれています。

かかりつけ薬局

最近増えている進化した薬局、それがかかりつけ薬局です。かかりつけ薬局とは患者がかかっているすべての医療機関を把握し、薬の服用や管理、日々の体調や食事についてアドバイス。さらに医療機関との連携まで担ってくれる、まさに地域住民一人ひとりのかかりつけとなる薬局です。かかりつけ薬局は患者の家族や暮らしに合わせて、24時間対応できる体制を整えています。そしてこのような機能を持つ薬局が、全国で今増えつつあるのです。
あなたの健康をサポートしてくれる、進化した薬局。ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。