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第223回(9/11)

ゲンキリサーチャー:X−GUN

40代以上の8割が罹っているという、歯周病。その影響は歯だけに留まりません。口の中の細菌が原因で様々な全身の疾患のリスクが高まります。口の中には100億もの菌がいますが、その中の超悪玉菌が大病を引き起こすのです。
今朝は口の中の悪玉菌と全身の疾患との関係や、最新の歯科治療をご紹介します。

口の中の悪玉菌

口の中には約100億、700種くらいの菌が生息しています。
これらを顕微鏡で見ると善玉菌は丸い形、悪玉菌は細長い形やらせん状をしており、この悪玉菌が歯周病などを引き起こします。
本来歯の表面には、善玉菌しか生息できません。しかし磨き残しがあり歯垢が古くなると悪玉菌が吸着し、ぬめりのようなバイオフィルムを作りながら増殖します。それをそのまま放置してしまうと、歯茎に炎症を起こして歯周病になり、骨にまで影響すれば歯が抜け落ちてしまうこともあります。

さらにその悪玉菌が一度歯周ポケットの毛細血管に入ると、わずか90秒で腕にまで到達します。そのまま大動脈に入ると動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞の原因に、臓器に入れば炎症性の疾患に、細胞の遺伝子を傷つければがんになり、関節に入ればリウマチになるなど、様々な全身の疾患を引き起こすのです。
悪玉菌の中でも超悪玉菌の一つ「ジンジバリス菌」は、歯の骨を溶かして血管に侵入し、大病を招くリスクが高いと言われています。
このように、歯の健康を維持することは、全身の疾患の予防につながっています。日々のお手入れに加えて定期的に口腔ケアを行い、菌を先制的にコントロールしていくことが大切です。

最新歯周病治療「3DS」

「3DS」の正式名は、デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム。
マウスピースの中に薬を入れ、集中的に歯の表面、歯の周辺に薬を輸送して菌を退治します。
この治療では、まず徹底的な歯のクリーニングを行います。バイオフィルムや歯石を取り除かないと、薬剤の効果が十分に発揮されないためです。
またマウスピースも、薬剤が確実に患部に浸透するよう一人ひとり歯型をとり、薬を留まらせるための隙間が作られています。
薬剤も多くの種類の中から患者さんの状態にあったものを選びます。
症状にもよりますが、何度か通院し、家では1日2回、歯磨き後に5分間マウスピースを付けるだけです。
「3DS」は全国200以上の歯科医院で受診可能です。費用は10万円前後で、保険適用外です。

さらに鶴見大学では、身体機能の改善を目的とした検査も合わせて行う、より踏み込んだ「3DS」を受けることができます。
生活習慣病の6つの因子には、栄養・運動・休養・タバコ・アルコール・歯の健康がありますが、中でも歯の健康は一番の盲点になりがちです。
歯の健康を維持するためには、自分でしっかりとケアを行うのはもちろん、歯科医院で定期的に口腔ケアを受けることもとても大切です。

歯から始める健康管理、皆さんも一度受けてみてはいかがでしょうか?