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健康カプセル!ゲンキの時間

毎週日曜 あさ7:00

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石丸幹二
坂下千里子

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第214回(2016.7.10)

夏の2大病

夏の2大病

ゲンキリサーチャー:谷田部俊
ドクター:井口保之

夏に注意が必要な病気といえば、まず熱中症が浮かびますが、それ以外にも夏に患者が増える病気があります。
それが脳梗塞と痛風です。夏にこの2つの病気が増える原因は同じで、どちらも脱水が大きく関係しています。
今回は夏に気を付けたい2大病を徹底調査しました。

夏の脳梗塞

脳梗塞を引き起こす脱水。私たちの身体は体重の5%が血液と言われ、その血液の重さの10%減ることが脱水のボーダーラインとされています。それを簡単に表すと体重のおよそ0.5%という事になります。
そして身体の水分が減ると、血液の粘度があがります。血液の粘度を表す血液濃度が5%上がると脱水状態と判断されます。
一方、脳梗塞は脳の血管に血栓と呼ばれる血の固まりが詰まり、脳に酸素や栄養が送られなくなることで脳が障害を受ける病気ですが、脱水で血液濃度が高まると、動脈硬化を招いたり脳の血管を詰まらせる血栓ができやすくなったりするのです。
また脱水状態になると、脳を含めて全身の臓器が血液を欲しがるため心臓は活発に活動しますが、そのために心臓に多くの負担がかかり動きが不規則になることもあります。すると心臓の血液がよどみ、血栓ができます。これが重大な脳梗塞を招くこともあります。
脳梗塞は詰まる血管の太さや詰まり方によって3つに分類されますが、その一つが「心原性脳塞栓症」です。これは心臓にできた血栓が血流にのって脳に運ばれ、脳の太い血管を詰まらせるもっとも危険な脳梗塞と言われています。
脳梗塞を招く危険な脱水には注意が必要です。

行動別水分損失量

座る(室温23℃)4時間約200ml
トイレ1回約200~400ml
睡眠(室温29℃)8時間約500ml
入浴(水温42℃)15分約800ml

人間は普通に生活していても1日約900mlの水分が失われます。特に夏は多量の汗をかくので、気付かないうちに脱水になることもあります。また年齢と共に身体のかわきを感じにくくなったり、冷たい物を摂りすぎるとのどの渇きを感じにくくなって少量で満足するため、脱水につながったりすることもあります。
高血圧や高血糖の人は身体の水分バランスを崩しやすいため、特に夏は注意が必要です。

夏の痛風

痛風の原因は尿酸で、尿酸値が7.0を超えると高尿酸血症と診断され痛風の危険ラインとされています。
尿酸は本来血液の中に完全に溶けてしまう物質ですが、尿酸が血液中に溶けきれなくなると、ナトリウムと結合して結晶化します。この結晶化は尿酸値7.0を超えると起こります。
尿酸が増える理由の一つはプリン体を摂取するとことですが、もう一つ、血液が少なくなればなるほど尿酸値が高くなり結晶は増えていきます。
痛風対策でプリン体の摂取を控えることも大切ですが、血液が少なくなる脱水状態にも気を付けないと尿酸値は上がってしまいます。
夏に痛風が増えるのは、脱水により血液が濃くなり尿酸値が上昇する事が原因なのです。

脱水クイズ

どちらが脱水になりやすいでしょう?
A ぽっちゃり肥満型   B ムキムキマッチョ型
→A
脂肪は水分を溜められないのに対し、筋肉は水分を溜める働きがあります。つまり筋肉量が少ないと脱水になりやすいと言えます。

どちらが脱水になりやすいでしょう?
A ビールを飲んで寝る   B 何も飲まないで寝る
→A
アルコールは水分としての機能はほとんどありません。
逆に尿が出やすくなるため、脱水になりやすくなってしまいます。

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