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健康カプセル!ゲンキの時間

毎週日曜 あさ7:00

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第140回(2015.1.18)

感染症

感染症

ゲンキリサーチャー:あべこうじ
ドクター:満田年宏

この時期に気を付けたい感染症、インフルエンザやノロウイルス。
毎年警告は発せられるものの、多くの人がかかり、命を落とす人も少なくありません。
予防接種も毎年受けるように言われますが、予防接種はどんな役割をしているのでしょうか?
さらに、ワクチンが無いノロウイルスにはどのような対処法があるのでしょうか?
今朝は、絶対罹らない!インフルエンザとノロウイルスの撃退法を大公開します。

予防接種とは?

予防接種で打つのは、病気が発症しない程度の弱いウイルスや細菌です。それらを事前に打つことで、免疫システムがその特徴や倒し方を記憶し、本物のウイルスが来たときに向けて備えができるのです。さらに予防接種をしておけば、発症した場合でも重症化するのを防ぐ効果があります。

インフルエンザは毎年予防接種を受けるように言われますが、これはインフルエンザのウイルスが変異しやすいため、できるだけウイルスに合わせるような予防接種を毎年予測して作っているからです。
インフルエンザの種類は大きくA、B、Cの3つに分かれます。
C型は主に子供が罹り、B型は感染の規模が小さい傾向にあるためこの2つは大流行には至りません。
厄介なのはA型で、年々その性質が変異するため免疫ができにくく、毎年流行しやすい型です。
ちなみに香港型やソ連型などの呼び名は、インフルエンザが流行し始めた当時の地名に由来しています。

インフルエンザウイルスの種類は全部でおよそ150種類あります。その中から毎年流行しそうな3つが選ばれ、三種混合ワクチンとなります。ワクチンの型には前シーズンの流行状況やウイルスの特徴、世界的な傾向などに基づき、重症化しそうな3種類が選ばれています。3種類より多く入れると、効果が薄くなったり副作用の恐れが出てきたりするため、様々な危険を考慮して作られています。

また、昨年の10月からは高齢者向けの「肺炎球菌ワクチン」が定期接種化されました。肺炎球菌という細菌による肺炎を防ぐ効果が期待されています。肺炎球菌ワクチンの予防接種には、費用の補助が受けられる「対象年齢」があります。60歳以上で気になる方は、自治体などに問い合わせてみて下さい。

予防接種により、発熱や接種部位の腫れなど軽症の副作用から、まれに脳炎や神経障害など重篤な副作用が出る場合もあります。体調が良くないときには予防接種を控えましょう。

歯磨き

ワクチン以外に自分でインフルエンザや肺炎を予防する方法、それが歯磨きです。意識的に行う事で、インフルエンザに罹る割合が1/10に減ったという論文もあります。
歯磨きをこまめにすると、元々口の中にいるインフルエンザウイルスを定着させる細菌を減らすことができ、感染のリスクが低下します。
また口に刺激を与えることでノド周りの筋肉が鍛えられ、誤嚥を予防。肺炎予防にもなります。
うがいも念入りにすれば口腔内を清潔に保つことに繋がり、効果倍増です。
冬の感染症対策に、予防接種と歯磨きをぜひお試しください。

ノロウイルス撃退法

ノロウイルスの感染源として一番多いのは、嘔吐物などからの二次感染です。ノロウイルスは感染力が非常に高く、たった10個程度のウイルスからでも家庭の中で蔓延してしまう危険があります。嘔吐物の正しい処理の仕方を知っておきましょう。

(1)服装
エプロン、ビニール袋2枚、マスク、手袋4枚を用意します。汚れても良いエプロンをつけたら、ビニールのレジ袋などで足元をカバーし、持ち手のところをしっかりと結びます。マスクはアゴの下までしっかり装着し、手袋は片手に2枚ずつします。

(2)拭き方
まずはウイルスがたくさん潜む中心部を、キッチンペーパーで外側から中心に一方方向に拭くようにします。

(3)消毒
拭き取っただけではウイルスは死滅しません。ノロウイルスはアルコールなどでは死滅しないため、塩素系漂白剤で消毒液を作ります。
2ℓの水にペットボトルキャップ6杯分の漂白剤を混ぜましょう。
ペーパーがびしょびしょになるくらい、たっぷり含ませて拭いていきます。

(4)ごみ処理
中心部の処理が終わったら手袋を一枚とり、いったんごみを処分します。
この時ビニール袋の中にも、消毒液がひたひたになるくらい入れます。
口を縛るとき、空気を抜きながら閉じるとウイルスが舞い上がる恐れがあります。空気は入れたまま静かに閉じましょう。
処理が終わったら、消毒液を浸したペーパーで床や壁など部屋中隅々まで丁寧に拭きます。

(5)アイロン
絨毯などに嘔吐物がついてしまった場合、嘔吐物を拭き取ったあとスチームアイロンで高温消毒をします。ノロウイルスは85度以上の熱で死滅します。高温に設定したスチームアイロンを2分間あてましょう。
洋服についてしまった場合も、85度以上で1分以上の熱消毒か、塩素系漂白剤での消毒をします。

これに似た対策は、様々な医療機関で行われています。詳しくは厚生労働省のホームページなどを参考にしてください。

もしノロウイルスに罹ってしまったら、速やかに最寄りの医療機関を受診しましょう。特に乳幼児や高齢者は、脱水が起こると重篤な状態に陥りやすいため、点滴や水分補給で対処することが大切です。

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