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第125回(9/28) 心臓病

ゲンキリサーチャー:木本武宏

日本人の死因第2位の心臓病。中でも狭心症や心筋梗塞はよく耳にする身近な病気です。
これらの病気は、突然激しい胸の痛みが襲ってくるというイメージがありますが、実は発作の前に心臓は何かしらのサインを発しています。そしてそのサインの多くがとても小さく、人によって症状も様々です。また自分では無理でも、身近にいる家族が気付くサインもあります。
そこで今朝は、狭心症や心筋梗塞で命を落とさない方法を徹底リサーチ。狭心症や心筋梗塞の意外なサインに気付きましょう。

狭心症と心筋梗塞

心臓は筋肉のかたまりで、収縮と拡張を繰り返し全身に血液を送り出しています。健康な心臓が1日に送り出す血液の量は、なんとドラム缶40本分にもなります。
その大切な心臓に酸素や栄養を運んでいるのが、直径2〜3mmの3本の冠動脈。この冠動脈が詰まるとすぐに心筋の壊死が始まります。
血管が詰まる原因はプラーク。これはコレステロールなどの脂を中心とした物質が血管壁の内側に溜まったものです。
プラークによって血管が狭くなり、十分な量の血液が供給されなくなっている状態が狭心症、血管が完全に詰まって血流が滞り心臓の筋肉が死んでしまうのが心筋梗塞です。

プラークができた血管壁はもろく、破れやすくなっています。破れてしまうと傷を修復しようと血小板や血液凝固因子が集まり、血管内でも血液を固めてしまいます。こうしてできたかたまりが血栓になり、血管を完全に封鎖してしまいます。詰まりやすい状態から血管が完全に封鎖されてしまうまで、時間にしておよそ30秒程度。
一瞬の出来事であるため突然激しい胸の痛みが現れる心筋梗塞ですが、実はその前から心臓は細かなサインを発しています。
入院した患者さんの半数は、数日〜数か月前に胸部中心に初めての症状が繰り返し現れているのです。

狭心症と心筋梗塞のサイン

番組でお話を伺った坂本さんと上田さん。
どちらも胸の違和感や、胃のむかつきや吐き気といった逆流性食道炎の症状に似たサインが出ていました。
原因は食道と心臓の位置にあります。二つは近い場所にあり、脳に伝わる刺激信号も似ているため、症状を混同しやすいと言われています。

さらに自分では無意識に胸を触ったりすることもあります。これは多くの動物にある痛みを抑える仕組みで、痛いところを手でさすったりつかんだりすると痛みが和らぐため、自然に手を当ててしまうのだそうです。
このような無意識の行動は、身近にいる家族こそ気付くことができるものです。
他にも家族の目で気付けるサインには次のようなものがあります。
・左肩だけ凝る
 左肩と心臓の知覚神経の回路が似ているため、痛みの場所を勘違いしやすいところです。
・動作がおそい
 胸の痛みが出ないように、無意識のうちにゆっくり動くようになります。

ジワジワとくる痛みなどは慣れてしまうと自分ではなかなか気づけない心臓からのサインです。また冷汗や気分不快などのちょっとした体調不良程度のものや、首やアゴの違和感などの症状も良く現れます。
さらに恋をしたときの胸のざわめきに似た違和感なども、心臓からのサインとして現れることがあります。

発症前に病院を受診できれば、心筋梗塞にならずに治療できる可能性もあります。気になる症状があれば、早めに専門医を受診しましょう。