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第111回(6/15) ニオイ

ゲンキリサーチャー:あべこうじ
ドクター:五味常明

汗のニオイをはじめ、私たちを悩ませる様々な身体のニオイ。この身体のニオイは、生活習慣や体調の変化、さらには年齢によっても変わってきます。つまり、ニオイ対策はまずは自分の身体の状態を知ることから始まるとも言えます。
今朝はいろいろなニオイの種類や健康に関わる危険なニオイなど、ニオイに関する情報をお届けします。

ニオイの種類と身体の関係

(1)汗のニオイ
代表的な体臭ともいえる汗のニオイですが、汗は本来無臭です。ニオイを作る元は細菌で、その細菌がエサにするのが皮脂です。汗臭いニオイの正体は「汗+皮脂」なのです。
(2)加齢臭
枯草や古い本のようなニオイが特徴の加齢臭。このニオイの原因は皮脂の変化です。若いころは不純物の少ない皮脂が分泌されていますが、年をとるにつれ、皮脂腺の中で酸化した皮脂が分泌されるようになり、若い時とは違ったニオイが発生するのです。
(3)中年臭
30代から50代の男性特有の中年臭。こちらは古い油のようなニオイに例えられます。原因は汗にあります。加齢とともに代謝機能が落ちてくると、汗の中に乳酸が多く含まれるようになります。その汗と皮脂で増殖した雑菌が独特のニオイを発生させています。
(4)疲労臭
ツンとくるアンモニアのようなニオイが特徴の疲労臭。原因は肝臓にあります。飲みすぎや寝不足、ストレスなどで肝臓が疲れてくると、アンモニアの処理が追い付かずに血液の中のアンモニアの量が増加し、それが皮膚ガスとして外に出てニオイの原因になります。
アンモニアのニオイがする体臭は肝臓の代謝の力が落ちている、つまり肝臓が疲れているサインなのです。疲労臭には、肝臓の負担を減らすなど身体の内側からの対策が重要です。

ニオイ対策

・身体の洗い方
身体は、汚れは取って皮脂は残すという洗い方が大切です。必要な皮脂まで落としてしまうと、肌を保湿しようとして皮脂が余計に分泌されてしまいます。
・衣服の洗い方
皮脂が付きやすい部分に台所用の中性洗剤をつけて揉み洗いしてから洗濯すると、皮脂汚れとニオイをしっかり落とすことができます。
ジャケットなどの洗いにくい衣服は、脱いだ後にお湯で固く絞ったタオルで皮脂が付きやすい部分を叩いておくと、ニオイを抑えることができます。
*衣料品のタグなどに書かれている注意点をよくご覧になったうえでお試しください

口臭と身体の関係

口臭の原因は、歯周病やドライマウスなど9割は口の中にあります。
食事をしてから時間が経つほど唾液が少なくなるため、口臭は強くなる傾向にあります。気になる方はこまめにうがいをしたりガムを噛んだりして、唾液を出すように意識しましょう。

また身体の中が原因で起こる口臭もあります。病気特有のにおい成分が血流によって肺に運ばれ、呼気の中に漏れ出すためです。しかしそれは非常に薄いニオイのため普通の人が嗅ぎ分けられるレベルではありません。
そんなわずかな手がかりを医療で役立てようと、現在、呼気成分をカメラで撮影して画像化するという研究が行われています。それが「生体ガス可視化装置」。専用のチューブに息を吹き込むと、呼気の中に含まれるニオイ成分が特殊なフィルターを通して光の情報に変換され、目に見えるようになります。
いつか、かすかなニオイを目で見て、病気の早期発見ができる日がやってくるかもしれません。