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第93回(2/2) 腰痛

ゲンキリサーチャー:深沢邦之
ドクター:久野木順一

「痛みでわかるシリーズ」第三弾、腰痛です。
腰痛は、日本人の自覚症状のある体調不良で第1位、およそ2800万人が悩んでいるんだとか。
病院に行くほどでもない、慢性的な痛みほど自分勝手な解釈で対策をしがちですが、
腰痛が“意外な病気のサイン”という場合もあると言われています。
“姿勢”で分かる腰痛の原因や判別法、腰と内臓疾患との意外な法則とは?

腰痛の原因を知る方法

腰から背中は、身体の他の部分より皮膚や筋肉に「痛み」を感じとる知覚神経の量が少なくて鈍いため、
患者本人もどこが痛いのか適切に判断できません。そのため、原因を知るのに大切なポイントになるのが、
姿勢の変化や、運動によって「痛み」が変化するかどうか?ということです。
姿勢によって痛みが変化する場合は、整形外科的疾患(骨・神経の不調など)が多く、
変化しない場合は、内科的疾患(内臓の不調など)の可能性が高いと言われています。

姿勢によって痛みが変化する場合

(1)座っていると痛い場合
椎間板ヘルニアの可能性があります。
椎間板ヘルニアは背骨と背骨の間にある椎間板がはみ出し、神経を圧迫する病気です。

(2)立っている時、歩いている時、体を後ろにそらした時に痛い場合
脊柱管狭窄症の可能性があります。
脊柱管狭窄症は、加齢によって椎間板や骨が変形する腰の病気です。

(3)寝ていて起き上がる時、座っていて立ち上がる時に痛い場合
圧迫骨折の可能性があります。
圧迫骨折は最近急増している病気で、原因のほとんどが骨粗しょう症と言われています。

腰痛が出た場合、痛みが強くなる動作は避けなければなりませんが、
安静にし過ぎると筋肉や関節の機能が低下し、血流が悪くなって症状が悪化することもあります。
適度な運動を心がけるとともに、早めの病院での診察が必要です。

姿勢によって痛みが変化しない場合

(1)突然激痛に襲われる+腰からお腹にかけて片側だけ痛む
腎臓の病気が疑われます。
通常の腰痛とは違う周期的な激痛や、片側だけの痛みがポイントになります。

(2)突然の激痛+拍動性の痛み
大動脈瘤が疑われます。
一般的に大動脈瘤は、血管が裂け始める時に突然激痛が走ります。
また、しばしば心臓の拍動にあったような痛みの状況が見られます。

(3)鈍痛がじわじわと3か月以上続く
がんの可能性も疑われます。
腰痛に関係する神経と内臓の痛みに関係する神経は非常に近接しているため、
脊椎の周りに位置している内臓ががんになると、腰痛が現れることもあります。
卵巣やすい臓、肝臓、尿路系のがんなどに注意が必要です。

腰痛は、痛くなる動作があるかどうか、安静にしていても痛いかどうか、
あるいは痛みが1〜3か月と長く続く場合などが見極める大切なポイントになります。
また、たとえ痛みがおさまっても、不安がある場合は医師の診察を受けましょう。