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第60回(6/9) 「がん治療」最先端

ゲンキリサーチャー深沢邦之

年間約30万人が命を失い、日本人の死因トップでもある「がん」。
“転移や再発との闘い”と言われる「がん治療」ですが、その治療法は日々進化しています。
今回は「がん治療」の最前線をお伝えします。

「がん」と闘う最新研究

「がん」は細胞レベルで生まれるため、小さいうちは可視化するのが難しいと言われています。
しかし、手術では「がん」転移を防ぐため、広く患部を切除することもあり、患者負担が大きくなることも多いんだとか。

そこで『もし手術中に「がん」細胞が目に見えたら?』という研究を続けてきた、東京大学大学院医学研究科 浦野先生が、2年前に「がん」細胞だけを光らせることに成功。
これまで見た目では分からなかった、ミリ単位の「がん」細胞も見つけることが可能になり、過不足の無い治療、さらには臓器を温存できる、画期的な進歩として注目されています。
しかし「がん」には様々な種類があり、この薬では光らない「がん」細胞も存在するため、今後の課題とのこと。

患者さんに負担をかけない「がん治療」

自覚症状が少なく、再発しやすいと言われる病気、「肝臓がん」。
外科手術は身体の負担が大きいため、「がん」が再発しても何度も手術できない背景から身体への負担を最小限に抑えた治療法『ラジオ波治療』が注目されています。

『ラジオ波治療』は、がんに直接電流を流して焼くという治療法。
電流の周波数がラジオの周波数と同じだったため、このような名前になりました。
順天堂大学の椎名先生が行う手術は局所麻酔のみで、メスを入れるのはわずか2mmほど。
傷口が小さく身体への負担が少ないため、翌日には通常の生活に戻れるんだとか。

『ラジオ波治療』は「肝臓がん」のみ保険適用ですが、「肺がん」や「骨腫瘍」の治療でも使用されます。ただ、合併症の併発などもあるので、最寄りの医療機関に相談し、自分にあった治療法を選びましょう。