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第30回(10/28) 最新治療法

ゲンキリサーチャー:川島明
ドクター:小林伸雄・林基弘

近年様々な分野で、今まで治療が不可能とされた症状に、新たな治療の選択肢が生まれています。

骨セメント療法(経皮的椎体形成術)

骨セメント療法は、骨粗しょう症の最新治療です。
骨粗しょう症の方の骨はもろくなっており、日常のちょっとした動作でも背骨がつぶれるようにして折れてしまうことがあります。これが「圧迫骨折」です。そのまま放っておくと痛みが何か月も続いたり、背骨が曲がってしまったり日常生活にも大きな影響を及ぼします。
骨セメント療法は、骨の中に専用のセメントを埋め込んで、内側から固めて持ち上げる状態にして骨折を治す治療法です。
注射針を刺してセメントを注入していく治療なので、身体への負担も少なくてすみます。

骨セメント療法は、背骨の圧迫骨折による痛みを取り除くための治療法で、痛みが解消することで背筋も伸びるようになります。
圧迫骨折でも痛みがなく、長年かかって曲がった背骨の治療には適しません。
また骨粗しょう症による圧迫骨折は、今年から条件付きで保険が適用されるようになりました。この治療法は現在全国で数十か所の病院が行っており、少しずつ広がってきています。

ガンマナイフ

ガンマナイフは、脳腫瘍などの治療に使われる放射線照射装置です。この装置で192本のガンマ線という放射線を照射し、脳腫瘍の細胞の成長を止めます。正常な脳細胞にダメージを与えないよう、1本1本の放射線は非常に微弱なもので、それを192本集めることで腫瘍だけに影響を及ぼします。
つまりガンマナイフは細胞そのものを切り取るのではなく、中のDNAを破壊し、細胞の成長や増殖を停止させるのです。治療中には痛みなどもありません。半分は日帰りの治療で、照射が終われば普段通りの生活が待っています。
ガンマナイフの場合結果がすぐにわからないため、定期的に検査を受け腫瘍の成長が止まっているか確認する必要があります。

ガンマナイフは脳腫瘍だけではなく、三叉神経痛、てんかん、パーキンソン病、脳動静脈奇形などの治療にも応用されています。