上野に続け! 女子ソフト“次世代エース”後藤希友(17) 最速110キロ叩き出す『特別な腕』
Special
スポーツLIVE High FIVE!!

上野に続け! 女子ソフト“次世代エース”後藤希友(17) 最速110キロ叩き出す『特別な腕』

2018.08.12

東海学園高校ソフトボール部の剛腕エース、3年生の後藤希友(みう)選手。

今年6月に、高校生で唯一日本代表メンバーに選出され、日米対抗戦に出場。第1戦から出場機会が与えられ、そこで強豪アメリカの選手を相手になんと三球三振!

東京オリンピックでも活躍が期待される次世代エースです。

後藤希友選手:
「(三振をとれて)すごくうれしかったので、何があっても忘れられないっていう感覚になりました」

そんな後藤選手の最大の武器は、身長173センチと恵まれた体格の左腕から繰り出される最速110キロのストレート!

東海学園高校・望月孝雄監督:
「今、日本のエースの上野選手が高校時代に107キロでしたか。まして後藤選手は左投げですから。バッターに対してはもっと速く見えるんじゃないですか。“日本の宝”でしょ!」

その驚異の球速の秘密は腕のリーチの長さにあると言います。

後藤選手:
「(腕のリーチは)178センチです」

一般的に、腕を開いた長さは身長と同じといわれていますが、後藤選手の腕は身長より5センチも長いんです!

ピッチャーがボールを肩からぐるりと一回転させるようにして下手で投げるソフトボール。腕が長ければ、その分ボールに伝わる“遠心力”が強まり、それが彼女の剛速球につながっているのだとか。

東京オリンピックのエース候補・後藤選手ですが、彼女には一つ、やり残した事が…。

後藤選手:
「1年生の時にインターハイで3回戦負け、2年生の時は行ってもいないっていうのがあるので…」

高校日本一を決める“インターハイ”。そこで結果を出せず、悔しい思いをしてきました。

3年生になった今年がラストチャンス。最後の大舞台に全てをかけます!

後藤選手:
「インターハイで優勝できるように、全試合先発して無失点で抑えて、バッティングでもしっかり打ってチームに貢献するのが今の目標です」

8月3日、三重県熊野市で行われたインターハイ。

勝ち進んでいくと3日目以降は1日に2試合を戦う過酷な日程です。

注目の初戦、山梨学院を相手に許したヒットはわずか1本!9奪三振で見事完封勝利を収めます。

すると、2回戦・高知丸の内戦で3対0、3回戦・福岡大若葉戦で8対0の5回コールド、準々決勝・比叡山戦で5対0と順調に勝ち進み、続く準決勝・佐賀女子戦では決勝点となるホームランを放ち、1対0で勝利。

まさに剛腕豪打!5試合連続完封の活躍で、ついに決勝に駒を進めます。

インターハイ決勝の結果は!?

全国の頂点まで、あと一つ。相手は兵庫代表の須磨ノ浦です。

しかし、試合開始直後の1回表、後藤選手は相手の4番に左中間へ抜けるタイムリーツーベースを打たれ、今大会初失点。

さらに、連投の疲労からか、ピッチャーゴロを1塁へまさかの悪送球…。2点目を失います。

また、彼女の疲労の影響はバッティングにも見られ、空振り三振に打ち取られた後、思わず両手を地面についてしまいます。

ベンチに戻った後藤選手に監督が…。

望月監督:「投げれるか?」

後藤選手:「大丈夫です!」

高校生活最後の夏。後悔だけはしたくない…と気迫のピッチングで相手の猛攻をしのぐ後藤選手。その力投にチームメイトが応えます!

5回裏、共に戦ってきた仲間・伴野選手が意地の一振りでホームランを放ち、2対1と点差はわずか1点に。

持てる力を振り絞り、後藤選手はその後点を奪われることなく7回を投げ抜きました。

そして迎えた、東海学園最終回の攻撃。

2アウトから1番・藤原選手が右中間にヒット性の当たりを放ちますが、相手のライトが見事なダイビングキャッチを見せ、試合は終了…。あと一歩、頂点には届きませんでした。

6試合40イニングを投げ、奪三振54、失点2。後藤選手の最後の夏は準優勝という結果で終わりました。

後藤選手:
「一番長い夏にしたかったので、決勝までチームを導く事ができたのが、自分としてはうれしかったです。しっかり自分の力をアピールして、また日本代表にしっかり呼んでもらえるように、これからも頑張っていきたいです」

(8月12日(日)午後1時24分放送 CBCテレビ『スポーツLIVE High FIVE!!』より)

東海学園高校 後藤希友選手
東海学園高校 後藤希友選手

あわせて読む

新着記事